2022年12月19日月曜日

美しい胸をつくる。胸筋群直下の胸骨下部を横切る接続の緊張をゆるめて、呼吸を楽にする。

 アナトミー・トレインー徒手運動療法のための筋膜経線 第4版 医学書院 より引用します。

スパイラルライン(後頭骨~肩甲骨~上前腸骨棘)

 前鋸筋は四角形の要素と三角形の要素が広範に組み合わさった複雑な筋であり、肩甲骨の位置の安定化と制御を行う。系統発生の初期には、前鋸筋は主に直立状態の肩甲骨内側の胸郭を支えるスリング形成に関与していた。114P

 前鋸筋の下部スリップは確かにSPLに属しているが、中間スリップは、「ブラジャーのライン」の高さの大胸筋下方で、胸骨下部で中心線を越えて互いに結合する。前鋸筋はSPLの「分岐線」を形成し、臨床で頻繁にみられる頭部前方位姿勢を治療する場合に注目される。

胸筋群直下の胸骨下部を横切る左右の前鋸筋間の接続は、
SPLを上行して後頭部につながり、呼吸運動を制限する。

 剣状突起上の正中線からSPLをたどると、前鋸筋中間のスリップを回り、菱形筋の中間まで行き、頭板状筋を横切り、最終的に反対側の後頭骨で停止する。

スパイラルライン

 きわめて多くの頭部前方位姿勢の人々は、胸部帯が緊張している。胸部帯は代償による力伝達の主要経路である。胸部帯をゆるめて呼吸を持続させたい場合、左右の前鋸筋を接続する筋膜バンドを徐々にゆるめながら、頭を身体の頂点へと徐々に戻す。SPLをゆるめ、呼吸時に胸部の可動性が完全な状態に戻るよう促す。115P

引用ここまで

交差症候群

 昨日の新宮校ワークショップで、お腹と顎(あご)をほぐしました。上の図を見てもらえばすぐにわかると思いますが、頭部前方位姿勢では咀嚼筋の柔軟性が低下して硬くなってしまいがちです。そして、胸筋の柔軟性の低下とともに、前鋸筋の筋力低下がみられます。

 頭部前方位姿勢の姿勢改善においては、肩甲骨を寄せつつお尻の方へ下げるという意識が基本ですが、これも上図を見れば一目瞭然です。うなづく意識の大切さも、よくわかるかと思います。

 胸筋群直下の胸骨下部を横切る左右の前鋸筋間の接続=胸部帯の緊張をゆるめると、いきなり呼吸が楽になります。今日の新宮校ワークショップと大阪・名古屋・神戸のワークショップで解説いたします。

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