2019年9月17日火曜日

大地を鎮める四股と舞

バキ道 あめのうずめ

バキ道を読んでいて、思い出しました。

天宇受賣命(アメノウズメノミコト)が木槽(ウケ)を突き踏みとゞろかして踊つたりしたといふことは、大地に籠つてゐる魂を呼び醒したといふことになりますが、これはまた惡い魂を抑へつけたことにもなるのです。つまり踏みとゞろかすといふことは、惡い魂を踏み抑へつけて再び出て來られないやうにする、といふことにもなります。それでその抑へつける方は何か、といふと、これは「反閇」であります。これは力足を以て惡いものをば踏み抑へつけるといふ形をする、同時に、惡い霊魂が頭をあげることが出来ないやうに、地下に踏みつけておく形です。このことは日本人のもつてゐる踊といふ藝の中に傳承されてゐますが、このをどりといふ吾々の語は、語自身をみると何の意味もなかつたといふことが訣ります。つまり下から上にぴん/\と跳び上ることをば繰り返すやうな動作のことを言うた語です。「日本芸能史六講」折口信夫(民俗学者)

バキ道
横綱の土俵入りは、四股で邪悪なものを踏み鎮める地鎮祭という説があります。

力士の独特の足使いの淵源は古代道教の歩行呪術にあるとも言われています。

いわゆる禹歩(うほ)という北斗七星の形や八卦の意味を込めた歩行呪術です。

悪星を踏み破り吉意を呼び込むというもので、日本では反閇(へんばい)と呼ばれています。

能や日本舞踊の三番叟で踏まれています。


知覧で、ソラヨイが復活しました。



私は、相撲(角力)が日本と日本人を護ってきたと考えています。

それは、隼人たちがこの日本を護ってきたということでもあると思います。




身体操作においても、四股や舞は身体を護る力を発揮します。

秋は、各地で四股が踏まれ、舞が奉納されます。

私も、微力ながら四股を踏み、舞を奉納しております。

もしかしたら、こんな効果も(笑)。

バキ道

バキ道

地から邪気が去るような四股か……踏みたいものです。

2019年9月16日月曜日

前肢の後方回転と後肢の前方回転~上肢と下肢の動きを理解する

身体操作の基本となる爬虫類の動きのイメージ。

爬虫類の這い方
赤ちゃんの動き。

赤ちゃんの動き

爬虫類から哺乳類へ。

プロメテウス解剖学 系統発生

前肢の後方回転と後肢の前方回転。

前肢の後方回転は、『脇を締める』という感覚。

進化の過程を学ぶことで、動きの質が飛躍的によくなります。

中国では五禽戯(ごきんぎ)として、虎,鹿,熊,猿,鳥の5種の型にまとめられたりもしました。


最近でも、アニマルフローとか流行っています。


進化については、こちらの記事が面白いです。



今日の新宮校集中講座で、あごと首の解説をしますが、きちんと理解するためには上の図の知識が不可欠です。

進化と赤ちゃん

こうやって見ると、口腔と眼と足の大切さがよくわかりますね。

2019年9月15日日曜日

関節を極める動作は、技や骨格の理解を求められる。ケガをしない身体操作のために、関節技を学ぶのが効果的。

私、18~20歳は某所で徒手格闘に明け暮れておりました。

I班長に教えていただいた知識と技で、現在の仕事をすることができています。

徒手格闘術

当時は、一日中、人体を効率的に破壊することばかりを考えていました。

そこから180°方向転換して、関節を壊さない効率的な身体操作を教えるようになりました。


当時は、相手の関節を逆に曲げたり、ねじったりする関節技を得意にしていました。

関節技

関節技(かんせつわざ)は、格闘技、武術、武道などに見える人間の関節可動部の動きを封じる技である。靭帯を損傷して捻挫、脱臼させることも可能な危険な技でもあり、軍隊格闘術にも用いられる。

絞め技など、相手の関節を極めない技を含める場合、サブミッションホールドと呼ぶこともある。技がしっかり形に入り、脱出が不可能になり、かつ関節などに破壊の危機が迫っている、堪え難い痛みがある状態になることを極まる(きまる)と表現する

関節技は技がかかれば、梃子の原理で、かなりの体格差や体力の差があっても有効である。また、痛みが生じる程度の力を掛けるだけでは、それを解放すれば無傷である技が多いため、相手を無傷で制圧しやすい。そのため、護身術や逮捕術などでも重宝される。

極める動作は、殴る、倒すといった本能的な動作よりも技や骨格の理解を求められる。こういったフィジカルよりもテクニックが優先される傾向から、関節技を主体としたブラジリアン柔術は、ボクシングやレスリングといった他の格闘技と比べて運動量が少ない。そのため、ここ十年で大きく競技人口を伸ばしている。

ただし、関節に無理な力が掛かって治癒しにくい靭帯が断裂する(「関節が折れる」と言うが実際には靭帯が引き千切れて折れ曲がったり脱臼したりする)事で後遺症として関節が不安定になって正しく動作しなくなり、その結果軟骨が傷ついて変形性関節症や半月板損傷を引き起こしたり反復性脱臼に陥るリスクがあり、関節骨折や脱臼を起こした場合は骨の変形や壊死、軟骨や神経の損傷などで障害を遺す危険がある。特に頸椎や脊椎を極める技は重度の後遺症を与えかねないため、多くの競技で禁止されている。2006年2月11日にはアームロックで腕を骨折させ死亡させる事件が起きた(死因は敗血症という血液内に細菌が入り繁殖した状態であるから、骨折とは別に皮膚に傷がありそこから細菌が入りこんだ、と考えられる)。

引用ここまで


この仕事を始めた当初、『自分で自分の逆関節を極め、痛がっている人』がたくさんいて驚きました。

いちばんよく観察されるのが、肩関節(肩甲上腕関節)を内旋させながら外転させてる人たちです。

「痛くて腕があがらない」と言いながら、おかしな動きを普通にしているのです。

そんな動作を続けていたら、どんな猛者でも関節を壊してしまいますよ的な。


薬院校を5年間やってみて、しみじみ思っていることがあります。

「やはり、関節技の理を理解しないと、本当の意味で骨格についてわかったとは言えない」

……というわけで、10月から関節技の講座を始めることにしました。

すでに、打撃(突き・蹴り)の講座は始めています(笑)。


9月28日の神戸集中講座で、元修斗ファイターの米田さんと技の写真とか撮りたいなと考え中です。

まだ、打診しておりませんが(笑)。


技としてエグいのは、中国拳法の擒拿術(きんなじゅつ)です。

相手をつかんでとらえ、てこの原理を用いた技法で、四肢や頚部の関節を挫きます。

現代競技では、ほとんどが禁止技となっています。

ただし、痛みを感じる直前のレベルでかけると、関節機能を改善させる効果大です。


神戸は中国拳法の拳士たちが参加されているので、意外と盛り上がるかもしれません。


詳細が決まったら、御案内させていただきます。

2019年9月14日土曜日

顔が大きく見える人は咬筋の過剰発達が原因かも~9/15大牟田、9/16新宮校収集講座は、『首・肩・あご・舌のほぐし』をやります。

9月15日(日)の大牟田集中講座、16日の新宮校集中講座は、『首・肩・あご・舌のほぐし』をやります。

咬筋・側頭筋・後頭下筋群

肩甲挙筋・板状筋

咬筋・側頭筋

咬筋は、下顎を引き上げて歯をかみ合わせる働きをする筋肉です。

頰骨弓(きょうこつきゅう)から起こり下顎枝につきます。

咀嚼筋(そしゃくきん)のうち最も浅層にあります。

下顎骨を上方に引上げて、上下の歯を咬み合せる働きを行わせる強力な筋肉です。


咬筋が収縮すると、『咬む』という動作ができます。

常に上顎と下顎が噛み合わさった状態でいると、無駄な力が加わり続けることになります。

結果、咬筋が過剰発達が起きてしまい、顔全体が大きく見えてしまうことがあります。

顔のむくみや、あごのしわやたるみなど老けて見える原因になることも。


顔が四角く見えたり、頬骨が前方突出して見えたり、眼の下のクマが目立ったり……

口を開けにくかったり、口内を噛んでしまったり、左右バランスよく開口できなかったり……

笑顔が引きつって歪んでいたり、具合悪そうに見えたり、印象が暗くなったり……

連動で首の筋肉が過緊張状態になって凝り固まったりと、いいことありません。


呼吸も浅くなり、落ち込みやすく、イライラしやすいという精神状態になりがちです。

圧倒的に人生の質が低下してしまうことになります。


そんなわけで、9月15日(日)の大牟田集中講座、16日の新宮校集中講座では、咬筋を含めた咀嚼筋のほぐしをみっちりやりたいと思います。

お楽しみに♪


オンライン講座の塾長雑談で、補足説明しています。

常に上下の歯が接している、または噛みしめるように力が入っている=いつも奥歯をかみしめたままでいる。

無意識の状態でも上下の奥歯の間に隙間のない状態をTCH(Tooth Contacting Habit)といいうます。

歯列接触癖ですね。

軽い接触でも、顎関節の筋緊張や疲労の原因となります。

2019年9月12日木曜日

骨を感じ、骨組みをそろえる~ハイハイすることで骨が整う~動きから力みが抜け、速く強く滑らかに動ける。

昨日のレイゾーナ講座の解説図です。

仙骨岬角と恥骨

「仙骨の岬角(仙骨底の前縁にある前方に張り出した部分)を意識してください」

そう言って、恥骨に仙骨の岬角を近づけたり、恥骨から遠ざけたりしてもらいました。

このとき、軸を崩さない=首を楽にする=頭部をブラさないのが鉄則です。

これが理解できると、上体の無駄な力を抜くことができます。


頭蓋骨・脊柱・骨盤の球の解説もしました。

脊柱の球

身体操作が行き着くところは、『骨組みをそろえる』ということです。

骨組みが揃っている人の軸はブレません。

歩行や走行は、左右の軸の移動を正確に行う動作です。

そして、その軸そのものが移動していきます。


で、こんな動きをやりました。



定番の、『四つん這いで這う』『ワニ歩き』『突き・蹴り錬成の型』です。

よく、『内の筋肉を意識しておこなう』ように指導されます。

これ、正確に骨組みをそろえて動くのだという意味だと考えています。

実際、力みが抜けないと、スムーズに動くことはできません。


原点として、『這う』という動作が正確にできないと、いろいろな問題が起きてくると思います。

這うときに腕と手を使うという動作は、脳を活性化させ、脳へ流入する血流量を増やします。

結果、神経細胞が枝を増やし発達します(歩く動作の場合と違う箇所に反応)。

正確に這うことで、頭が良くなるということです。


総合格闘技(MMA)の選手のフィジカルの強さを見れば、一目瞭然ですね。


9月20~23日の東京集中講座で、詳しく解説いたします。

2019年9月11日水曜日

ワニ歩き~身体の連動について

このワニ歩きの動画、楽しいです。



ボディバランスがいいので、倒せません。

朝倉氏恐るべし。

スパーリングの様子



身体のバランスがいいことの大切さがよくわかります。


今日、レイゾーナでワニ歩きやろうかな。

2019年9月5日木曜日

裸眼でも見えるけど眼鏡かけた方が楽~「眼鏡は悪い視力を矯正するもの」ではなく「今の眼をさらに快適にするアイテム」



「私は靴が嫌いだから靴履かない」という人はいません。これは靴に「足が悪い人が履くものい」というイメージがないからだと思います。「裸足でも歩けるけど靴履いた方が楽」「裸眼でも見えるけど眼鏡かけた方が楽」というイメージが定着すればみんなかけると思います。

要するに「眼鏡は悪い視力を矯正するもの」という誤ったイメージを無くし「今の眼をさらに快適にするアイテム」という正しいイメージに塗り替える必要があるのです。

引用ここまで


安部塾といえば、完全矯正の眼鏡着用が基本なわけですが……

安部塾とアイックス

みなさん、舗装された硬い道を裸足で歩きまわりますか?

酷暑・酷寒の中、裸で活動しますか?

眼鏡をかけるって、そういうことなのだと思うのです。


アイックスのパーソナルグラスは、『人生を変える眼鏡』と言われています。

ただし、あくまで『スタートラインに立てる』という意味ですが。

『完全矯正で快適になった眼でどう生きるか?』は、また別の問題です。

妄想で生きていたい人には、『かけ続けることができない苦しい眼鏡』になることもあるようです。


堅実に地道に努力を積み重ねて生きていきたい人は、アイックスの眼鏡の着用をおすすめいたします。

良い人生になりますよ。