中国の三十六計(兵法書)の第二十六計に由来する成語で、一言で言うと「面と向かって直接言わず、別の人や物事を引き合いに出して、間接的に本命の相手を批判・非難すること」という意味です。
文字を分解すると、意味がより分かりやすくなります。
- 指桑(くわをゆびさし): クワの木を指さしながら
- 罵槐(えんじゅをののしる): エンジュの木を悪く言う
クワもエンジュも同じような落葉高木です。「本当はクワの木(Aさん)に対して文句があるのに、わざとよく似たエンジュの木(Bさん)を指さして激しく罵ることで、間接的にAさんにプレッシャーを与えたり、自分の意図を周囲に気づかせたりする」という心理戦や処世術の手法を指します。
ビジネスや日常での使われ方
現代でも、以下のようなシチュエーションの比喩として使われます。
- 部下を叱るフリをして…: 本当は頼りない上司(本命)にプレッシャーを与えたいが、立場上直接は言えないため、あえてその上司の目の前で、別の部下を「これじゃ困るんだよ!」と厳しく叱り、上司に当てこする。
- SNSでの遠回しな批判: 特定の個人を名指しせず、「最近こういうマナーの悪い人がいて〜」と一般論に見せかけて、実は特定のターゲットを痛烈に批判する。
直接衝突するのを避けつつ、相手に「お前のことだぞ」と気づかせて警告を与えるような、少し老獪(ろうかい)で策略的なニュアンスを含む言葉です。