2026年6月4日木曜日

手羽先と鶏ガラを圧力鍋で仕込む鶏白湯(トリパイタン)のつくり方

 鶏白湯(トリパイタン)を手羽先と鶏ガラを圧力鍋で仕込むと、通常なら何時間もコトコト煮込んで骨を砕く面倒なプロセスを、圧力鍋の「高圧」と、仕上げの「強火攪拌」の合わせ技で、ギュッと短時間(トータル1時間半ほど)に凝縮させることができます。

 ​コラーゲンたっぷりの手羽先を組み合わせることで、お店のようなとろみとコクが出せます。

​材料(作りやすい分量:出来上がりスープ約1L〜1.2L)

  • 鶏ガラ:2羽分(約400g〜500g)
  • 手羽先:6〜8本(コラーゲンと肉の旨味をプラス)
  • :1.5L(鍋の満水ラインを超えないよう注意)
  • 香味野菜
    • ​長ねぎの青い部分:1〜2本分
    • ​生姜:1片(薄切り)
    • ​にんにく:1〜2片(潰す)
    • ​(お好みで)玉ねぎ:1/4個
  • 酒(または米酒):50ml

​下処理

​濁りのない、美しい白湯にするために下処理だけは丁寧に行います。

  1. 鶏ガラの掃除: 鶏ガラの内側にある赤黒い血合いや内臓の残りを、流水で指を使ってきれいに洗い流します。ここが残るとスープがドブ臭くなってしまいます。
  2. 霜降り(湯通し): 大きな鍋に湯を沸かし、鶏ガラと手羽先を投入します。表面が白くなり、アクが浮いてくるまで2〜3分しっかり茹でます。
  3. 再水洗い: ザルにあげ、もう一度流水で表面の凝固した血やアクをきれいに洗い流します。手羽先の表面も破れがあればその中の血の塊を除きます。

​作り方(圧力&乳化のステップ)

​1. 圧力調理(骨を脆くする)

​圧力鍋に、下処理した鶏ガラ、手羽先、香味野菜、酒、水を入れます。

蓋をして火にかけ、圧力がかかったら弱火にして45分〜60分加圧します。

ポイント:ここでしっかり加圧することで、骨から骨髄やコラーゲンが完全に溶け出し、後で骨を崩しやすくなります。

​2. 自然放置して減圧

​時間が経ったら火を止め、圧力が完全に抜けるまで触らずに放置します。

​3. 骨を砕き、強火で「乳化」させる(最重要)

​蓋を開け、長ねぎなどの香味野菜を取り出します。

木べらやマッシャー(ポテト用など)を使い、鍋の中で鶏ガラや手羽先をギシギシと力強く潰し、骨をバラバラに砕きます。

ここから蓋を外したまま強火にかけ、15分〜20分ガンガン沸騰させます。

水と油を混ぜる「乳化」の魔法

鶏白湯が白濁するのは、手羽先から出た豊富な「ゼラチン質(コラーゲン)」が、強火の対流によって「鶏の脂(チーユ)」と「水分」を激しく巻き込み、完全に混ざり合う(乳化する)からです。弱火ではただの清湯(ちんたん)になってしまうので、ここはスープがゴボゴボと波打つくらいの強火をキープしてください。

​4. 濾(こ)す

​スープが完全に不透明なミルク色(またはポタージュ状)になったら火を止めます。

ボウルの上に目の細かいザル(または万能こし器)を置き、ガラをギュッと押し潰して旨味を最後の一滴まで絞り出すようにして濾します。


​仕上げと保存

  • 味付け: この段階では「塩分ゼロ」の濃厚なダシの状態です。ラーメンにするなら、器に塩、薄口醤油、みりん、昆布茶などを合わせた「塩タレ」を仕込み、この白湯スープで割ってください。
  • 保存: コラーゲンが非常に濃いため、冷めると完全に「煮こごり(ゼリー状)」になります。冷蔵で2〜3日、冷凍ならジップ付きの袋に入れて約1ヶ月保存可能です。