ササミの表面に片栗粉をまぶしてから湯煎(低温調理)すると、ササミ自身の水分が外に逃げるのをブロックしてくれるため、パサつきがちなササミが驚くほどプルプル、しっとりとした質感に仕上がります。
ただ、おいしく、そして何より安全に仕上げるために、いくつか大切なポイントがあります。
2つの調理パターンとコツ
片栗粉をまぶして湯煎する場合、仕上がりの好みに合わせて2つの方法があります。
パターンA:調味料と一緒に袋に入れて湯煎する(おすすめ)
ササミに片栗粉を薄くまぶし、醤油や酒、みりんなどの調味料と一緒に耐熱性の密閉袋(ジップロックなど)に入れて湯煎します。
- メリット: 調味料の水分と片栗粉が反応して、ササミの表面にトロッとした餡(あん)のようなタレが自然に絡み、そのまま絶品のおかずになります。
パターンB:完全に「水晶鶏」風のツルツル感を出したい場合
もし、居酒屋のメニューにあるような、表面が透明な膜で覆われた「水晶鶏」にしたい場合は、袋に入れる前に少しコツがいります。
- 手順: ササミに片栗粉をまぶした後、一度沸騰したお湯にサッと(10〜20秒ほど)くぐらせて表面の片栗粉を糊化(こか:ゼリー状に固める)させます。そのあと冷水に取ってから、調味料と一緒に袋に入れて低温調理にかけます。
- こうすることで、袋の中で片栗粉がはがれて溶け出すのを防ぎ、きれいな透明の衣をキープできます。
⚠️ 低温調理の最重要ルール(安全のために)
ササミの低温調理で一番気をつけたいのがカンピロバクターなどによる食中毒です。片栗粉をまぶすと表面がコーティングされるため、熱の伝わり方がほんの少し緩やかになります。
安全においしく食べるために、以下の基準を必ず守ってください。
- 中心温度の目安: ササミの中心部が 63℃で3分以上(または 60℃で15分以上)加熱される必要があります。
- 湯煎の温度と時間設定: 袋の厚みや肉の重なりを考慮し、65℃〜68℃で40分〜1時間程度 しっかり湯煎するのが安全です(※沸騰したお湯にドボンと入れて火を止める放置スタイルの場合は、お湯の量が少ないと途中で温度が下がりすぎて危険なので、必ず保温性の高い厚手の鍋を使い、肉を常温に戻してから行ってください)。
- 肉を重ねない: 袋の中でササミ同士が分厚く重なっていると、中心まで熱が通るのに倍以上の時間がかかります。できるだけ平らに並べて袋に入れてくださいね。
じっくり熱を通したササミと片栗粉の保水効果が合わされば、極上のしっとり食感が楽しめます