ファッシャルリリーステクニック 医道の日本社 212-214pより引用します。
最も深部にあるのが後頭下筋群である。小さいが、非常に重要な筋群である。小後頭直筋、大後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋が含まれる。
後頭下筋群は、第2頸椎(軸椎)の特徴的な棘突起を中心として星形を形成する(図8.12)。棘突起は、後頭部の下の最初の棘突起として容易に触診できる。
第1頸椎(環椎)は実質、棘突起を持っていない。母指を自分の後頭部の下の第2頸椎の棘突起のどちらかに当てる。指は頭部の側面に置いて、頭が動かないようにする。そして目を回してみると(目は閉じていても、開けていてもよい)、母指の下で、これらの筋の緊張の変化を感じることができるだろう。
これらの筋は、多くの筋紡錘を持っており、それらは目とつながっている。目を動かせば、これらの筋はその動きに「耳を傾ける」。そして、それに従って、脊椎を調整する。
図8.12 |
- ⓐは、後頭下を後ろから見ている。解剖書には必ず掲載されている図である。
- ⓑは、斜めから見た図。さまざまな回旋を生むために、異なる方向に筋が走っているのがわかる。
- ⓒでは、小後頭直筋と上頭斜筋が後頭部を下前方、第1頸椎に向かって引っ張っているのがわかる。このような異常は、近視の患者や、外傷後の恐怖パターンを持つ患者でしばしば見られる。
後頭下筋群の後退は、第1頸椎の上で後頭骨を前面に移動させる。そのため、過伸展の原因となる。そのような後退は、恐怖を感じている時の一般的な反応であり、不安を抱えている患者にしばしば起こる。
上頭斜筋だけが短くなっている場合には、頚に対して、頭蓋骨が回旋してしまう。下頭斜筋だけの短縮は非常に一般的であり、常に脊椎の回旋と同時に起こる。脊椎の回旋は環軸関節において代償されねばならず、さらには下頭斜筋の緊張につながる。
これらの筋のリリースが、脊椎の動作や仙骨の解放、頭痛の軽減、視覚のリリース、頭部の前方へのずれの矯正、恐怖反応による緊張の軽減、一般的な頸部と頭部の動作性に与える影響はどれだけ強調しても足りないくらいである。これらの筋はスーパーフィシャルバックラインの機能的な中心であり、アレクサンダーテクニークの中心的テーマである。
引用ここまで
安部塾では、眼の問題を抱えている方に、「ZEISS Vision Center Fukuoka by Personal Glasses EYEX」を紹介しております。視能訓練とビジョントレーニングが後頭下筋群に与える好影響は計り知れません。眼の機能不全があると、身体操作訓練に支障が生じます。ビジョンアセスメント(視機能の客観的評価・分析)に基づく的確な訓練が、身体操作を円滑にしてくれます。
3月の安部塾ワークショップでは、ボディローラーミニを用いて後頭下筋群へアプローチしています。参加者のみなさまから、一様に「目が開いた!」「すっきりした!」という感想をいただいております。
3月の各地のワークショップ
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