ティーチングピラティス NAP Limited より引用します。
アッパーレッグリフト(股関節外転筋群の強化とストレッチ)
目的
- 股関節外転筋群を強化し、ストレッチする。
- 腹筋群のパフォーマンスによって腰椎の安定性を改善する。
- 独立した股関節の運動中に腰椎を安定させる。
開始肢位
左下肢を支持具の上にのせた状態で右側臥位をとる(図4.41A)。
アッパーレッグリフト |
動作
- 息を吸う:準備段階
- 息を吐く:肩甲帯を安定させ、骨盤底筋群および下部腹筋群を活動させる。左下肢を股関節から引き離し、ほぼ股関節の高さまで外転する。股関節外転角度は最大45°までとする(図4.41B)。
- 息を吸う:腹筋群のコントロールにより腰椎の安定性を維持し、下肢を開始肢位まで降ろす。
- 息を吐く:次の段階の反復の練習をする。
10回繰り返す。反対側で繰り返す。
(・変法
股関節・膝関節をわずかに屈曲した状態で行う。
(・プログレッション
外転筋の強化とストレッチ
開始肢位
右側臥位をとる。左足部は身体の直線上で床に接している。
アッパーレッグリフト 外転筋の強化とストレッチ |
動作
- 息を吸う:準備段階
- 息を吐く:肩甲帯を安定させ、骨盤底筋群および下部腹筋群を活動させる。左下肢を股関節から引き離し、ほぼ股関節の高さまで外転する(図4.41C)
- 息を吸う:腹筋群の良好なコントロールにより腰椎の安定性を維持し、左股関節を少しだけ外旋・伸展させ、下肢をわずかに股関節の後方へ動かす。
- 息を吐く:腰椎の安定性を維持し、股関節の上外側部分をストレッチしながら下肢を降ろす(図4.41D)。
- 息を吸う:腹筋群の良好なコントロールにより腰椎の安定性を維持しながら下肢を内旋、挙上し(膝が正面を向くまで)、降ろす前にほぼ股関節の高さで身体と下肢の位置を再調整する。
- 息を吐く:次の反復を開始する。
3~5回繰り返す。反対側で行う。
特有の問題
■下肢を過度に挙上する(これは脊柱の側屈を伴う。股関節が屈曲も伸展もされていなければ外転可動域は約45°である:下肢を挙上するよりも伸張することを重視して、腰椎を安定させるように指示する。
引用ここまで
「全部見える整形外科疾患」高井信朗 より |
安部塾では、股関節外転筋群の強化とストレッチのためにアッパーレッグリフトを反復練習しています。きちんとやれている人があまりいない種目だと思います。「股関節が屈曲も伸展もされていなければ外転可動域は約45°である:下肢を挙上するよりも伸張することを重視する」という原則を意識することが大切です。
中臀筋 |