2021年4月12日月曜日

筋ほぐしをトリガーポイントセラピーでおこなう際の基礎知識

 ■トリガーポイントとは
Janet Travellによって「筋肉内の緊張部位で痛みのある塊(かたまり)あるいは硬結(こうけつ)と定義されている。

①痛み、ときに激しい痛みが散在している。

②硬結は筋肉の索状(さくじょう)部位にある。

③圧迫することで、特有の部位に再現性のある痛み(関連痛)が起こる。

④痛みの原因は、神経学的検査の結果からは説明することができない。

重要な特徴のひとつは「痛みを感じる場所から離れた筋肉にトリガーポイントがある」ということ。トリガーポイントがある筋肉は機能低下を起こし、長さが短くなる。

目的として、

①トリガーポイントを正確に見つける

②トリガーポイントの発生原因を見つける

③トリガーポイントを不活性化するための適切な処置をおこなう

④トリガーポイントを再発させない方法をとつ

トリガーポイントを圧迫すると、

①圧迫部位と痛みを感じている部位の痛みが減少・消失

②痛みのフィードバック経路が減少

③痛みの悪循環を断つ

④緊張をゆるめることで、他の組織に間接的な効果を生む

⑤圧迫している周囲の筋膜をゆるめる

⑥血流を改善する

⑦鎮痛物質を放出

⑧自律神経系に影響


トリガーポイントを5~6秒間圧迫すると、関連通部位の一部やすべてが活性化する。これが症状の再現(圧迫した場所と離れた場所に症状が出る場合が多い)。

痛みのある組織を、「ゆっくり」「慎重に」「均等に」「深く」圧迫する。

すぐに痛みを止めたいのであれば、圧迫によりトリガーポイントがやわらかくなるか、消失するまで圧迫する。

痛みが変わらないようなら、さらに15秒圧迫する。

必要に応じて3回繰り返す。

3回繰り返してもトリガーポイントが非活性化しないのであれば、2次的トリガーポイントか衛星トリガーポイントの可能性がある。


ビジュアルでわかる トリガーポイント治療 緑書房 より