2024年1月16日火曜日

足関節過回内歪み症候群は、運動全般にわたって他の運動機能障害パターンを引き起こす可能性があります。

 体重をかけているときに足関節が過度に回内すると、脚と大腿の骨(脛骨と大腿骨)の配置が変化し、下肢と骨盤に回転ストレスが生じる可能性があることがわかっています。これらの機械的ストレスは、軟組織への負担の増加と関節の圧縮を引き起こし、炎症を起こす可能性があります。この下肢の歪みパターンは、筋肉の不均衡の連鎖反応を引き起こし、局所的には足や足首の痛みを引き起こし、近位では膝、股関節、腰痛を引き起こす可能性があります。

足関節回内

 腰と股関節のアライメントは、足の過回内によって直接影響を受けることが示されており、その結果、腰-骨盤-股関節複合体の骨盤前傾が増加します。実際、足の回内がわずか 2 ~ 3 度でも、立っているときは骨盤のアラインメントが 20 ~ 30% 増加し、歩行中には骨盤の前傾が 50 ~ 75% 増加します。

 骨盤の前傾は腰椎の湾曲の増加と相関しているため、足のアライメントの変化は腰椎の位置にも影響を与える可能性があります。

 さらに、足のアライメントの非対称な変化(足首の捻挫などによる)は、下肢、骨盤、腰椎の非対称な位置ずれを引き起こす可能性があり、症状や機能不全が永続する可能性があります。

 この歪みパターンと運動連鎖全体にわたるその影響を理解することで、軟部組織や関節に対するこれらのストレス要因が、どのようにしてアキレス腱炎、足底筋膜炎、腰痛などを引き起こすのかが明らかになります。足関節過回内歪み症候群(膝の内旋と内転を伴う過剰な足の回内)は、下肢の一般的な姿勢の歪みパターンであり、運動全般にわたって他の運動機能障害パターンを引き起こし、最終的には痛み・損傷を引き起こす可能性があります。

 以下、本日の塾生講座補習内容となります。

 

塾生さんからの質問に対する答の図

 コントラポストとは?

「対立、相反すること」を意味するイタリア語。立像彫刻において、支脚と遊脚との対照、下半身と上半身の相反する方向への動きによる人体のよじれ、また運動と静止との対比などによって人体の有機的調和に満ちた表現を実現すること。

ヒトのコントラポストとワニ

コントラポストのコツ
①肩と腰の軸を平行ではなくて相反させる
②背骨のS字曲線を意識
③体重をかけている側の足に重心(骨盤の軸が上がっている方の足に重心)