2022年12月20日火曜日

腹筋群(外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋、腹横筋)のはたらきを学ぶと、お腹をほぐさなくてはならない理由がわかります。

腹筋群のユニオンジャック

 ファッシャル・リリース・テクニック 医道の日本社 より引用いたします。

外腹斜筋

 外腹斜筋は下部肋骨と肋骨の下の軟骨を(反対側の内腹斜筋を通って)反対側の上前腸骨棘に結びつけるだけでなく、直接、同じ側の恥骨にも結びつけている。

 腹部の筋の最も外側の部分に目を向けると、後方下部肋骨から、同じ側の上前腸骨棘へと走っていることがわかる。この部位は、体を回旋するときに機能するが、側屈するときにより強い力を発揮する。

内腹斜筋

 内腹斜筋も同様に、シートのような形状であるが、同時に三角形でもある。”X”の一部として、反対側の肋骨へ到達している。上前腸骨棘の反対側へ走っており、腹横筋が下部腹壁を強化するサポートをしている。また、恥骨に向かって鼡径靱帯へも走っている。149P

腹直筋と腹横筋

 ユニオンジャックの十字(赤十字、またはプラス記号のよう)部分は、垂直に走る腹直筋と、まるで軟らかい腹部の周りの大きなベルトのように繊維が水平に走る腹横筋が組み合わさって形成されている。

腹直筋と腹横筋

 腹横筋は、腰部と(仙骨の多裂筋とともに)仙腸関節を安定させる上で大きな役割を果たしている。この筋の動作は、腹部の中身に圧力をかけて、圧力下での安定性を作り出す。この筋なしに重いものを移動させることはできない。

 腹横筋と骨盤底の間には神経的な結合があることが、研究によりわかってきている。この2つはしばしば同時収縮を起こす。問題なく機能しているときは、腹腔および骨盤腔を強力に安定させている。一方で、うまく機能していないときは、尿失禁や不安定な腰の原因となる。

 当然、腹横筋は左右に1つずつある。基本的には、腹部の筋膜の最深層で機能する。臓器の腹膜のすぐ外側に位置し、横突起から横突起へと白線を越えて機能する。

 腹直筋は、腹部の筋の中では最も一般的な筋で(筋膜的な観点からこの後、意義を唱えるが)、最も表層に位置し、ビール腹と6つに割れた腹筋を区別する素晴らしい腱画を持っている。基本的に、腱画は腹直筋を左右それぞれ4つに分ける。

 腹直筋は、骨のサポートも受けずに、恥骨から胸骨へと長い距離をカバーしているため、このような腱画は必要である。腱画は、下腹部を補強しており、激しい運動をした場合や、体幹を伸展した際に下腹部が裂けないようにしている。

 もちろん、腹直筋は体幹の屈曲時も機能している。典型的な腹筋運動やクランチにおいては、胸郭の前面を恥骨に近づけ、多くの肋骨や、腰椎、さらには仙腸関節までを越えて機能する。他の腹筋と同様に、体を安定させる役割も持っている。さらに腹直筋は、腰椎の過伸展を防ぐ機能も持つ。150-151P

引用ここまで

 今月は、各地で「お腹ほぐし」をやっています。腹筋組織を持ち上げることで効果を得ます。適当にやっても効果は得られない(下手をすると有害)ので、意味を理解して行うことが大切です。

 お腹がほぐれると、頭部の前方へのずれが修正され、呼吸が楽になります。顔色が良くなり、見た目に若返ります(当人比)。

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