一言でいうと、「その音単体で名前がわかるか」か、「他の音と比べてどのくらい離れているかわかるか」の違いです。
1. 絶対音感 (Absolute Pitch)
他の音と比較することなく、耳にした音の音名(ドレミなど)を即座に認識できる能力です。
- 特徴: 基準となる音がなくても、ピアノの鍵盤を叩いた音や、日常の環境音(サイレンや電車の警笛など)をドレミで言い当てることができます。
- 習得時期: 一般的に6歳前後までの聴覚の発達期に訓練を受けることで身につくと言われており、大人になってから完全に習得するのは非常に困難です。
- メリット: 楽譜を覚えるのが早い、耳コピーが容易、チューニングの狂いにすぐ気づける。
2. 相対音感 (Relative Pitch)
ある基準となる音(例えば「ド」の音)を聞いた後に、それと比較して別の音がどれくらい高いか、低いかを判断する能力です。
- 特徴: 「基準の音から見て、今は長3度上の音だ」というように、音と音の間隔(インターバル)を把握します。多くのミュージシャンが持っているのはこちらです。
- 習得時期: 年齢に関係なく、トレーニング次第で大人になってからでも十分に鍛えることが可能です。
- メリット: 移調(キーを変えること)に強い、音楽の構造(コード進行など)を理解しやすい。
比較まとめ
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項目 |
絶対音感 |
相対音感 |
|---|---|---|
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判断基準 |
その音のみ(単体) |
別の音との比較(間隔) |
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習得の難易度 |
幼少期の訓練が必須 |
大人でも訓練で向上する |
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日常の音 |
ドレミに聞こえることがある |
基本的には聞こえない |
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音楽的役割 |
音の特定・記憶に強い |
旋律 |
どっちが良いの?
「絶対音感がないと音楽家になれない」と思われがちですが、実は音楽を楽しむ・作る上でより汎用性が高いのは「相対音感」だと言われています。
絶対音感があると、移調楽器(実際の音と楽譜の音が違う楽器)の演奏や、微妙にチューニングがズレた楽器での演奏に違和感を覚えすぎて苦労することもあります。一方、相対音感はメロディの「流れ」を理解する力なので、作曲やアレンジにおいて非常に強力な武器になります。
もちろん、両方の感覚をバランスよく持っているのが理想的ですが、これから鍛えるなら「相対音感」を磨くのが現実的で、かつ音楽的な深みも増します。