1. なぜ「足型測定器」だけでは不十分なのか
最近は3Dスキャンなどの測定器も増えていますが、以下の理由で「手計測」には独自のメリットがあります。
- 荷重と非荷重の変化: 機械は立って測ることが多いですが、座って足を浮かせた状態(非荷重)と、立った状態(荷重)では、足の広がり方が人によって大きく異なります。この「差」を知ることが、靴の「遊び」や「サポート」を判断する材料になります。
- 肉質や骨格の把握: 手で触れて測ることで、「ここの骨が出っ張っている」「ここは肉が薄い」といった、数値化されにくい「足の特徴」を把握できます。
2. 3つの基本項目の重要性
3つの項目には、それぞれ靴選びにおける明確な役割があります。
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項目 |
測る場所 |
役割 |
|---|---|---|
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① 足長 |
かかと〜一番長い指 |
サイズ(23.5cmなど)を決定する。 |
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② 足幅 |
親指と小指の付け根の直線距離 |
靴の横幅(ウィズ)がキツくないか判断する。 |
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③ 足囲 |
足幅と同じ位置の周囲(ワイズ) |
靴全体のフィット感(E、2E、3Eなど)を決める。 |
[!IMPORTANT]
「足長」が同じでも、「足囲」が細い人は靴の中で足が前に滑り、逆に太い人は圧迫されて痛みが出ます。「長さは合っているのに痛い」原因の多くは、この足囲(ワイズ)の不一致です。
3. 正しく手計測するためのポイント
自分で測る際に、より正確なデータを取るためのコツです。
- 誰かに手伝ってもらう: 自分で前かがみになって測ると、重心が移動して足の形が変わってしまいます。できれば誰かに測ってもらうのが理想です。
- 夕方に測る: 足は夕方になると「むくみ」で少し大きくなります。靴を履く時間が長い時間帯に合わせて測るのがベストです。
- 一番長い指を確認する: 「親指が一番長い人(エジプト型)」と「人差し指が一番長い人(ギリシャ型)」がいます。自分のタイプを知ることで、靴のつま先の形(ラウンドトゥ、ポインテッドトゥなど)を選びやすくなります。
4. なぜ「左右両方」測るべきか
人間の体は左右非対称です。
- 利き足の方が筋肉が発達していて大きい。
- 過去の怪我や歩き方の癖で、片方だけアーチが落ちている。
靴は「大きい方の足」に合わせて選び、小さい方の足はインソール(中敷き)で調整するのが、トラブルを防ぐ鉄則です。
この文章の内容を実践することで、外反母趾や内反小趾、タコ、魚の目といったトラブルを未然に防ぐことができます。自分の足を「知る」ことは、一生自分の足で歩くための素晴らしい投資になります。