2026年4月9日木曜日

正しい靴選びのコツ。『手計測』について。

 健康な足と靴選びにおいて、「なぜ手計測が重要なのか」というポイントを、実際に測る際のコツを整理して解説します。

​1. なぜ「足型測定器」だけでは不十分なのか

​ 最近は3Dスキャンなどの測定器も増えていますが、以下の理由で「手計測」には独自のメリットがあります。

  • 荷重と非荷重の変化: 機械は立って測ることが多いですが、座って足を浮かせた状態(非荷重)と、立った状態(荷重)では、足の広がり方が人によって大きく異なります。この「差」を知ることが、靴の「遊び」や「サポート」を判断する材料になります。
  • 肉質や骨格の把握: 手で触れて測ることで、「ここの骨が出っ張っている」「ここは肉が薄い」といった、数値化されにくい「足の特徴」を把握できます。

​2. 3つの基本項目の重要性

​ 3つの項目には、それぞれ靴選びにおける明確な役割があります。

項目

測る場所

役割

① 足長

かかと〜一番長い指

サイズ(23.5cmなど)を決定する。

② 足幅

親指と小指の付け根の直線距離

靴の横幅(ウィズ)がキツくないか判断する。

③ 足囲

足幅と同じ位置の周囲(ワイズ)

靴全体のフィット感(E、2E、3Eなど)を決める。


​[!IMPORTANT]
「足長」が同じでも、「足囲」が細い人は靴の中で足が前に滑り、逆に太い人は圧迫されて痛みが出ます。「長さは合っているのに痛い」原因の多くは、この足囲(ワイズ)の不一致です。

3. 正しく手計測するためのポイント

​ 自分で測る際に、より正確なデータを取るためのコツです。

  1. 誰かに手伝ってもらう: 自分で前かがみになって測ると、重心が移動して足の形が変わってしまいます。できれば誰かに測ってもらうのが理想です。
  2. 夕方に測る: 足は夕方になると「むくみ」で少し大きくなります。靴を履く時間が長い時間帯に合わせて測るのがベストです。
  3. 一番長い指を確認する: 「親指が一番長い人(エジプト型)」と「人差し指が一番長い人(ギリシャ型)」がいます。自分のタイプを知ることで、靴のつま先の形(ラウンドトゥ、ポインテッドトゥなど)を選びやすくなります。

​4. なぜ「左右両方」測るべきか

​ 人間の体は左右非対称です。

  • ​利き足の方が筋肉が発達していて大きい。
  • ​過去の怪我や歩き方の癖で、片方だけアーチが落ちている。

​ 靴は「大きい方の足」に合わせて選び、小さい方の足はインソール(中敷き)で調整するのが、トラブルを防ぐ鉄則です。

​ この文章の内容を実践することで、外反母趾や内反小趾、タコ、魚の目といったトラブルを未然に防ぐことができます。自分の足を「知る」ことは、一生自分の足で歩くための素晴らしい投資になります。