2024年4月1日月曜日

睡眠不足に陥ると、ストレスに弱くなります。姿勢を改善するための運動は、睡眠の質を向上させるのに適しています。

睡眠負債

 意識しない程度に毎日わずかずつ積み重なる慢性的な睡眠不足の状態が続き、その負債が蓄積されて心身へ支障をきたしている状態。睡眠負債がたまると、しっかり睡眠がとれている人に比べてストレスに弱くなります。コルチゾール(ストレスホルモン)が、睡眠時間の過不足により副腎から過剰に分泌されてしまうためです。コルチゾールには、血糖値と血圧を上昇させて起床の準備をする働きがあり、朝に分泌のピークを迎え、徐々に少なくなります。過剰に分泌されることで、さまざまな問題を生み出します

睡眠負債による抑うつリスクの増大

 動悸や息切れ、倦怠感、不安感などいわゆる「自律神経失調症状」が出現しやすくなります。さらに交感神経活性が極端に上がることで、神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが枯渇し、抑うつ状態を引き起こすこともあります。

 ストレス耐性が低下することで、ストレスを感じやすくなり、小さなことにイライラしたり、神経過敏になり、記憶力・集中力が低下します。

良質な睡眠をとるコツ

1)就寝前のリラクゼーションと睡眠への脳の準備

①就寝間近の激しい運動は避け、心身を興奮させない

②就寝間近に緊張を強いる仕事をしない。また、心配事をいろいろ考えない

③就寝間近の入浴はぬるい目に。身体を温め、リラックスできる事を目標に

④寝る前にはいつもと同じ行動パターンをとり、慣れ親しんだ環境で就寝する

2)薬物・嗜好品に注意する

①眠るためにお酒を利用しない(アルコールは入眠を助けるが、後半の睡眠の質を悪くする)

②コーヒーやお茶などのカフェインを含む飲み物はできるだけ控え、夕方以降は飲まない

③夜のタバコを控える

3)良好な睡眠環境の整備

①自分に合った寝具を工夫する

②静かで暗く、適当な室温湿度の寝具環境

③寝つけないときや、途中で目がさめたときに時計の文字盤が見えないようにする

4)生体リズムの規則性の確保

①規則的な睡眠スケジュールをとる。中でも毎朝決まった時刻に起きることが一番重要

②できるだけ午前中に太陽の光を浴びる(午前中の光は、早寝早起きパターンに導きやすく、夕方以降の光は遅寝遅起きパターンをつくりやすい)

軽い運動を毎日行う。ただし、夕方以降は激しい運動をしない

④状況によっては、お昼過ぎに時間を決めて短時間(30分くらい)の昼寝をすることが効果的な場合もある

日中は活動的に過ごす

 日中に体を動かす習慣(散歩などの成井運動)を持つことが重要です。睡眠を促す神経伝達物質が増え、寝つきがよくなります。また、中途覚醒も少なくなり、熟睡しやすくなります。姿勢を改善するための運動は、睡眠の質を向上させるのに適しています。