アナトミー・トレインー徒手運動療法のための筋膜経線 第4版 医学書院 より引用します。
腹直筋は、「燃え尽きるまで持続しようとする」仲間の集団によって過剰な運動を強いられたり、徒手セラピストから十分に治療されなかったりする気の毒な筋肉である。SHL(スーパーフィシャルフロントライン)はこの深さでは少なくとも3層、すなわち腹直筋前面を走る筋膜的な腱膜、筋そのもの、その後ろを走る筋膜シートからなることを理解する必要がある。
腹筋群断面図(下図腹直筋画像参照) |
腹直筋を見る場合、筋自体の緊張と腹直筋の前後にある2つの鞘の緊張と、3つの部分に分けて調べなければならない。68P
腹直筋は、胸部から恥骨まで走り腹部の最浅層にある。しかし、筋膜が3層構造になっているのが特色である。腹直筋は第5肋骨で浅層膜として起始し、数インチ以内のところですぐに外腹斜筋の下に入りこむ。それより2インチ(5㎝)低い場所では、内腹斜筋膜が分離して腹直筋を囲む。へその下では弓状線のくぼみで、腹直筋は腹横筋後側の膜を通って恥骨まで進み、腹部の最深層筋となる。68P
腹直筋 |
腹直筋は、十分に安定した状態で強力な機能をすべて発揮するために、「真の」第5肋骨の高さまで達しなければならない。より下部の「腹部」肋骨は、長い軟骨で胸骨に付着しており、特に呼吸時の大きな可動域やテニスのスマッシュ時の腹直筋による強い力の産出を考えると、SFLの安定した付着部となるには可動域が大きすぎると思われる
腹直筋が付着し、腹筋膜が胸筋膜と一体化する余分な付着部を可動解放すると、多くの場合、呼吸運動を促進することができる。69P
引用ここまで
過去記事です → 腹直筋のほぐし方(テニスボールを使った圧迫伸長テクニック)
日々のストレスにより、交感神経が優位になりすぎて、副交感神経とのバランスが崩れてしまうと、逃走・闘争モードに入ります。結果、お腹が固まって心身の不調を起こします。お腹をほぐすことで、逃走・闘争モードを解除し副交感神経が優位になるように導くことでリラックスでき、休養モードに入れます。
いわゆるギックリ腰と呼ばれている状態になったときは、腰ではなくお腹をゆるめるように指示されると思いますが、実際に効果があります。お腹が固まっている状態では、腰の痛みが引いてくれないからです。何より、お腹が固まっていると呼吸が浅くなってしまいます。これでは、酸素が行き渡ったやわらかい筋肉からはかけ離れた状態になってしまいます。
お腹は、フォームローラーやマッサージボールでほぐすことができます。
11月の各地のワークショップで、お腹のリリースの解説をします。
☆新宮校ワークショップ(平日)
11月21日(月) → 詳細
☆大手門ワークショップ
11月23日(水・祝)→ 詳細
☆大阪ワークショップ
11月24日(木)→ 詳細
☆名古屋ワークショップ
11月25日(金)→ 詳細
☆神戸ワークショップ
11月26日(土)→ 詳細
☆機能運動学大牟田サークル
11月27日(日) → 詳細