2022年11月29日火曜日

硬いフェルトのような筋肉を、良好な筋肉組織に改変する。

 アナトミー・トレインー徒手運動療法のための筋膜経線 第4版 医学書院 より引用します。

(A)正常負荷は、筋膜内に通常みられるラセン状の格子形成を誘発する。(B)座った状態の生活では、筋膜に方向を定める力が加わらず、その方向はフェルトのように不規則なものになる。

膜への正常負荷による膜構造の良好組織改変 294-295P

 組織にかかる正常範囲内の通常負荷は、幕を通るラセン状の二重格子パターンを促通する。一方で、通常の負荷が存在しなければ、フェルト状の不規則な構造変化を引き起こす。これが、トレーナーにとって最も重要な臨床的所見である。この二重格子パターンは液体灌流と同様、膜の力伝達にとって最も効率的である。

 膜への負荷が存在しない場合、膜内分子に発生する「ひだ」が減少する。この「ひだ」は、組織に対して正常な弾力性の最初の「跳ね返り」を提供するだけでなく、ゴルジ腱器官(GTO)が組織に加わる負荷を解読する際に感知する分子変化である。不活性状態によって「ひだ」が減少すると、負荷感知の正確性が低下する。

 よって、長時間にわたり一定姿勢を持続した人が、椅子から立ち上がったりベッドから起き上がる場合には、筋力低下に加え、二重ラセン格子の組織改変とひだ(とそれにより感度)の再構築という膜にかかわる2つの課題に直面する。

 血管の少ない膜内コラーゲンの改変は、十分に栄養が行きわたっている筋内タンパク質の改変よりはるかに遅く、筋の再構築よりも時間を要する。そのため初期段階におけるトレーニングプログラムは、組織損傷を生じる可能性が高い。筋の再構築が、それらを支持している膜の構築を著しく上回った場合に組織損傷が起こる。数か月後に膜が「追いつき」、損傷の確率が下がる。

 トレーニングプロセスの一部は、筋細胞の数量を増して限度を突破することにより、膜の強制的な再構築につながる。この「断裂と修復」は、放出されたサブスタンスPによる痛みを伴う正常なプロセスであるが、小さな断裂の組織改変は、その生理(睡眠、食事、および休息)に応じて1日~数日で達成される。

引用ここまで

 実際に触ってみるとよくわかりますが、筋膜内にラセン状の格子が形成されている人の筋肉はやわらかくて弾力があります。一方、フェルトのように不規則な人の筋肉は硬くて弾力がありません。まるで、ヘタったカーペットのようです。感覚も悪いので、変化を感じることができませんし、そもそも変化を嫌います。

消しゴム付き鉛筆

 12月の安部塾では、消しゴム付き鉛筆を使ったテクニックを用いて、膜構造を良好な組織に改変してまいります。

☆下関ワークショップ

12月3日(日)→ 詳細

 

☆新宮校ワークショップ(休日)

12月4日(日) → 詳細 
12月18日(日)

 

☆大手門ワークショップ

 

12月5日(月)→ 詳細

 

☆東京ワークショップ

12月9・10・11日(金・土・日・月)→ 詳細  

 

☆新宮校ワークショップ(平日)

12月(調整中)日(月) → 詳細

 

☆大阪ワークショップ

12月22日(木)→ 詳細

 

☆名古屋ワークショップ

12月23日(金)→ 詳細

 

☆神戸ワークショップ

12月24日(土)→ 詳細

 

機能運動学大牟田サークル

1月8日(日) → 詳細