2022年7月14日木曜日

ストレッチは、関節の可動性を補助し、誤った姿勢の改善と慢性疼痛管理に寄与し、総合的な筋骨格系の機能の改善に役立つ。

ストレッチ

  ストレッチは、関節の可動性を補助し、誤った姿勢の改善と慢性疼痛管理に寄与し、総合的な筋骨格系の機能の改善に役立つ。

 安全で効果的なストレッチを行うには、以下のことを理解する必要がある。

■呼吸のコントロール:呼吸をゆっくりリズミカルにサイクルを調整しながら行う。呼息(息を吐く)は筋の弛緩(リラックス)と精神の集中を補助する。ストレッチを行っているときに、呼吸が抑制されたり緊張しているなら、身体がリラックスし、より自然な呼吸パターンを取り戻せるまで少し緊張を軽減させる。

■時間の計測:これは、自らの状態を知ることの助けとなる。自らの筋の伸張性を知るまでは、ストレッチの持続時間を調節するのに役立つ。これは、時計で計測したり、1分間に60拍ほどのゆっくりした心拍数を数えることで行う。徐々に筋のストレッチによる反応を感じとり、それぞれの筋に応じた適切なストレッチの時間を調整できるようにする。

■伸張反射:これは筋の保護と損傷の予防に役立つ。筋繊維が過度に伸張されると、筋はそれ以上の伸張を防ぐために反射を起こし収縮する。この応答は、快適さや一定の範囲を超えた過度のストレッチや、弾みをつけたストレッチによって起こる。

■過度のストレッチと弾み:これらは、筋繊維の微小な外傷を起こすことがあり、筋組織の永久的な外傷を引き起こす。伸張した状態を一定時間保持するのはよいが、弾みをつけると伸張反射を生じる。こうした過度のストレッチを行うと、柔軟性を得るどころかむしろ硬くなり、筋痛の原因ともなる。

■軽度のストレッチ:これは、発展したストレッチに備えて、筋の緊張を取り除く効果がある。軽度の緊張が感じられるポイントまでストレッチを行い、ここで10~30秒間その肢位を保持する。その肢位を保持していると、筋長は低下する。緊張が低下しないなら、より快適な肢位を見つけるためにストレッチを少し和らげる。より快適な肢位で、必要な時間ストレッチを続ける。

■発展的なストレッチ:これは、筋を微調整して、筋の柔軟性を高める効果がある。軽度のストレッチを行い、緊張を感じ、緊張が一度治まった後、そっともう少し伸張し、もう一度軽い緊張を感じる。軽度のストレッチなら、その肢位を保持することがで緊張は治まる。これが起こらないなら、少し和らげて行う。20~30秒間、その肢位を維持する。

■体幹と上肢・下肢の正しいアライメントを確保する。

■筋のリラックスを補助するために呼吸法を取り入れる。

■リラックスしながら持続したストレッチを行い、弾みをつけないようにする。

■目的とした特定の部位への持続したストレッチの間、精神を集中させる。

■刺激の少ない状態や苦痛のないストレッチのストレッチのレベルを経験する。

■柔軟性や痛覚閾値の変化に対する注意や常識を用いて、非競争的で、楽しいストレッチを行う。

■エクササイズのためのウオームアップとしては、弾みをつけたり力を加えることなく、各関節を機能的な可動範囲内で軽く動かす。

■エクササイズの間、可動性の改善やより滑らかな運動のために、必要に応じて簡単なストレッチを行う。

■エクササイズ後のクールダウンとして、簡単な発展的ストレッチを行うことで、筋痛を防ぎ、総合的な柔軟性と幸福感を促進する。

■自分のストレッチのレベルや、必要に応じて硬くなった筋をリラックスさせる。

■日課の一部としてストレッチを行う。

※ここまで、『ティーチングピラティス 姿勢改善を目的とした実践ガイド 206P』より


 ストレッチは、やり方を間違って行うと、ケガや故障につながったり、関節が不安定になったりします。正確なフォームで、注意点をよく理解して行う必要があります。安全性最優先で行うことをおすすめいたします。