安定筋と動筋 |
ブラッド・ウオーカー ストレッチングと筋の解剖(南江堂)7Pより
すべての骨格筋は安定筋と動筋である。それはその時、筋がどのように反応するかに応じた身体の動作と姿勢によって決まっている。
安定筋は基本的に関節を安定させる。それらは持久性がある遅筋繊維でできており、姿勢の保持を補助する。それはさらに細分化され、主要な安定筋は関節の回旋軸付近にあり、関節の回旋軸付近にあり深部に付着します。二次的な安定筋は力強い筋で大きな力を吸収する能力があります。安定筋は重力に対して作用し時間とともに弱く、長くなっていく。例としては多裂筋、腹横筋(主要な安定筋)、そして大臀筋と大内転筋(二次的な安定筋)である。
動筋は動作の主体を担う、それらはより浅層にあり安定筋より力強さには欠けるが、より大きな可動域を生み出す。それらは2つの関節を横断することが多く、持久性に欠けるが力強い速筋繊維でできている。動筋は素早い動きや、弾んだりする動きを補助し、強い力を生み出す。時間の経過や使用とともにそれらはより硬くなり短縮する。例としてはハムストリングス、梨状筋、菱形筋である。
筋の基本的な活動であり、筋の両付着部が近づく短縮は、求心性収縮と呼ばれる。関節の動きが引き起こされるので、求心性収縮は動的収縮ともみなされる。例としては、物を持ち上腕二頭筋が求心性に収縮し、肘関節が屈曲し手が肩のほうへ動くような動作である。
筋が伸びながら力を働かせている運動は遠心性収縮と考えられる。求心性収縮と同様に、関節の動きが生じるので動的収縮と見なされる。アクチンフィラメントは筋節の中心から遠くに引っ張られ、筋節を伸長する。
動きを伴わずに筋が活動している時は、その長さはそのままであるが力は生み出されている。これは静的(等尺性)収縮として知られる。
引用ここまで
安部塾では、腰椎を支持する安定筋である多裂筋と腹横筋と同時収縮(共収縮)させるエクササイズに時間をかけます。
①仰向け膝曲げ姿勢。腰椎は中間位(床との間にわすかな隙間ができます)。
②息を吸う:お腹の筋肉をゆるめます。
③息を吐く:おへそが床のほうへに近づくようにします。骨盤が傾いたり、背中が平らになったりしないように意識します。
④下腹部の緊張を維持しつつ呼吸し、10秒間収縮を維持したら、ゆるめます。息を止めないようにします。
動作中、下腹部をゆっくりと引き込みますが、上腹部は引き込まないように気をつけます。腹部全体が緊張したり、外側にふくらむのは腹直筋を使ってしまっているからです。持久筋である腹横筋はやさしく収縮させれば効きます。最大パワーを発揮すべく強く締めすぎてしまうのは目的が違います。
簡単そうに思えますが、これが案外と難しかったりします。