ブラッド・ウオーカー ストレッチングと筋の解剖(南江堂)7pより
筋が硬く凝っていれば、正常な関節可動域は制限される。場合によっては、柔軟性の低さが筋肉痛や関節痛の主因になることもある。極端な例では、屈(かが)んだり、自分の肩越しに後ろを見たりすることさえ困難になる。
筋が硬く凝ると、正常な筋活動が阻害される。筋が効率よく収縮したり弛緩できないと、パフォーマンスや筋活動の調節力が低下する。また、筋が短縮し、硬くなれば、運動中の筋力やパワーも著しく低下する。
とてもまれなケースではあるが、筋が硬く凝ることで、血液循環が阻害されることすらある。良好な血液循環は、筋が十分な量の酸素と栄養分を吸収するのに役立っており、とても重要である。血液循環が不十分であれば筋疲労が増大し、最終的には、激しい運動後の筋の回復力や修復過程が妨げられる。
これらの要因のいずれによっても傷害発生の危険性は大きく高まる。またこれらの要因は、筋の不快感、パフォーマンスの低下、傷害の危険性の増大、傷害を繰り返す可能性の増大といった悪影響をもたらす。
引用ここまで
筋膜と筋肉の関係はグレープフルーツで理解する |
某塾生から、「グレープフルーツの構造と筋肉と筋膜の構造が似ているってどういうことですか?」という質問がありました。図のまんまです(笑)。筋肉が自由に動けるのは、筋膜がやわらかくて伸びやすいからです。
ソーセージで例える筋膜の状態 |
私は、ソーセージで例える筋膜と筋肉の状態のお話も好きです。しなしなにったドライソーセージをイメージすれば、潤いを失った筋膜の恐ろしさが実感できるからです。潤ったぷりぷりの状態になるには、正しい運動をすればよいのです。筋膜はよく「裏方なのに主役級」と言われますが、その言葉通りだったりします。
10月の各地のワークショップで解説いたします。