スウェイバック(後弯平坦型)は骨盤後傾のアライメントが特徴的です。スウェイバックとは、骨盤が重心の前に押され、それを補うために上半身が後ろに傾いた状態です。大腿後面のハムストリングスが優勢かつ短縮し、大腿前面の股関節屈筋群の延長と弱化が観察されます。筋の保持がみられない弛緩姿勢ともいえ、各関節部末端(靱帯、関節包、接近した関節)の他動的構造によって安定性をもたらしています。
スウェイバック(後弯平坦型) |
スウェイバック姿勢では、腰が正中線よりも前に下がります。つまり、鉛直線が腰から足首に落ちるのではなく、つま先かさらに前方に落ちることになります。背骨の形状は変化していないように見えますが、体が常に後方に曲がった状態になります。体の前面の筋肉が伸びて弱くなります。体幹の筋肉が弱く、活動性が低下した怠惰な姿勢であり、体の後ろ側の筋肉が伸びず、特にお尻の筋肉が弱くなります。加えて、硬い上腹部、弱い下腹部、中背部の筋肉が弱いと、姿勢がさらに悪化する可能性があります。
スウェイバックの姿勢では骨盤の前後の筋肉が衰えます。これは体の支持と動きにとって最も重要な領域です。筋肉によって支えられていないため、関節が圧迫され、股関節のソケットと脊椎下部が磨耗します。体が後ろに曲がったバランスをとろうと頭を前に持って行こうとするため、首の上部も磨耗します。小胸筋や上部僧帽筋の硬さによって、さまざさな問題が生じます。
動きの衝撃を受けるように設計されたかかとではなく、足の小さな関節が体の重みを受けるために足底筋膜炎、外反母趾、関節炎などを発症する可能性があります。