2022年7月29日金曜日

呼吸に必要な筋肉や胸郭をやわらかくすると、息苦しさが改善され、楽に呼吸ができるようになります。

 息苦しくなりやすい動作(呼吸困難感を感じやすい動作)。


https://www.kango-roo.com/ki/image_1695/

■腕をあげる動作

腕を肩より上にあげると、胸の動きが制限されて呼吸がしにくくなるため、息苦しくなります。

■腕を使って繰り返す動作

繰り返す動作では、リズムがついてスピードが速くなり、力も入れ続けているため、息苦しくなります。

■お腹を圧迫する動作

横隔膜の動きが制限されて呼吸がしにくくなり、息苦しくなります。

■息を止める動作

呼吸を止めてしまうため、呼吸のリズムが乱れ、息苦しくなります。


 息苦しさや息切れを覚えるようになると、体を動かすこと自体がめんどうになったり、自室に引きこもってしまいがちになります。その結果、筋力が衰えて足腰が弱り、ますます運動や外出を控えるといった悪循環に陥ります。息苦しさは、体全体の機能低下につながる可能性があります。

 負のスパイラルを断ち切り、健康を維持するために呼吸器の運動機能を向上・改善させるのが呼吸リハビリテ―ションです。呼吸に関わる筋力の向上、胸郭や呼吸に必要な筋肉の柔軟性保持・改善などのリハビリテーションを行い、息苦しさの軽減をはかることができます。

 呼吸に必要な筋肉や胸郭をやわらかくすると、息苦しさが改善され、楽に呼吸ができるようになります。正しい呼吸方法を身につけると、呼吸が楽になるだけでなく、仮に息苦しさを感じたときも自分自身でコントロールし、改善できるようになります。呼吸が楽にできるようになれば、積極的に外出することにつながってきます。


8月の各地のワークショップで解説いたします。

機能運動学大牟田サークル

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8月14日(日)※増日の可能性あり→ 詳細


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2022年7月28日木曜日

ぽっこりお腹、ボディラインの崩れは骨盤底筋群の機能低下に原因があることも。骨盤底筋体操のやり方の御紹介。

 骨盤底筋群とは、骨盤の底にある筋肉の集まりのことです。内臓や子宮、膀胱などを本来のあるべき 位置におさまるように、下から支えている筋肉です。骨盤底筋が弱くなってしまう原因は、加齢、運動不足、妊娠出産、筋力低下、肥満などです。ボディラインの崩れ、ぽっこりお腹などの原因になります。


https://www.kango-roo.com/ki/image_1100/

 まず骨盤底筋の場所を知りましょう。

①手のひらを上向きにして、お尻の下にして置きます。

② 両手のひらに硬い骨が当たるのを確認します。骨と骨の間にある筋肉が骨盤底筋群です。

下から見た骨盤底筋群のイメージ

上から見た骨盤底筋群のイメージ

■骨盤底筋体操のやり方 

(1)座って行う場合

①身体の力を抜きます。

②両足を肩幅に開きます。

③尿道・肛門、膣を締めます。息を吐きながら、肛門と膣を胃の方向に引き込むように締めるよう意識します。10秒くらい締め、その後、ゆるめて30秒くらいリラックスします。

④これを10回繰り返します。

※力んでしまうと逆効果になります。

※動作中、背筋を伸ばして、お腹が動かないようにします。

骨盤底筋群を締める⇔緩める

 慣れてきたら、尿道、肛門、膣、尿道を締める動作のテンポをはやめ、『締める(キュッ)↔緩める(パッ)』を1セットとして、10回繰り返します。

 1日数回に分けて5セット以上行います。

(2)寝て行う場合

①両足を肩幅に開いて ひざを立てます。

②体の力を抜きます。

③尿道・肛門、膣を締めます。息を吐きながら、肛門と膣を胃の方向に引き込むように締めるよう意識します。10秒くらい締め、その後、ゆるめて30秒くらいリラックスします。

④これを10回繰り返します。

(3)四つんばいの姿勢、立位姿勢でも、同様の手順で行えます。

トレーニングは毎日、数回に分けて5セット以上行います。

https://www.kango-roo.com/ki/image_1216/

 骨盤底筋訓練をはじめたからといって、すぐに効果があらわれるわけではありません。毎日続けていると3ヶ月後くらいに効果があらわれてきます。地道に気長に根気よく続けることが大切です。

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2022年7月27日水曜日

効率の良い呼吸方法「口すぼめ呼吸」~呼吸の調え方

 口すぼめ呼吸は、息を吸って、息を吐くときに口をすぼめてゆっくりと吐き出す呼吸法です。すぼめた口から息を吐き出すことで、気管支を広げることができます。息の出口を細くすることで、気道や肺の内圧を高め広く保つことができるため、息の吐き残しが減少します。吐き残しが少なくなると、吸気(吸う息)がしっかりはいり、効率の良い呼吸ができるようになり、呼吸努力が少なくて済むようになります。動作時の呼吸困難感の軽減が得られます。

https://www.kango-roo.com/ki/image_165/

①はじめは呼気に意識を集中し、軽く口をすぼめて息を吐き出します。呼気(吐く息)の長さや呼吸数は意識する必要はありません。

②呼気時に口すぼめを徐々に強めていきます。強く口をすぼめ過ぎると、腹部の筋が強く収縮してしまい、効率が悪くなることがあります。

③だんだんと、吸気が1に対して、呼気が2倍になるように徐々に口をすぼめていってください。息切れが強くなるようなら、①に戻って、再度順番に繰り返します。最終的に、息を吸う時間と息を吐く時間が、1:2~5となるように、吐く時間をゆっくり長くしていきます。 

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2022年7月26日火曜日

規則正しい呼吸に流れるような動きを合わせるのか、流れるような動きに呼吸を合わせるのか。

呼吸筋

 規則正しい呼吸に流れるような動きを合わせるのか、流れるような動きに呼吸を合わせるのか……呼吸と動きを合わせて動くときに、どっちを軸にするかで感覚がまったく違ったものになります。

 力ずくで動くのではなく呼吸に合わせて動く、呼吸を合わせて動く。呼吸と連動して体を動かすことで、心身がリラックスしたまま力を発揮させることができます。心が落ち着き、充足感に満たされながら体が動きます。全身の筋肉が引き締まり、立ち振る舞いが美しくなります。

 簡単なのは、体の動きに呼吸を合わせながら動くことです。難しいのは、呼吸に動きを合わせながら動くことです。

 日常生活でも、私たちは「動きに呼吸を合わせている」ので、呼吸に動きを合わせるのは慣れていないために、とても難しく感じると存じます。

 武術を学ぶと、「呼吸を読まれるな」と習います。「動きを読まれるな」だけではありません。息を吸っているときに攻撃をもらうとダメージが甚大となります。このため、呼吸に動きを合わせる必要が出てきます。呼吸を軸にすることで、動きを軸にしている人を制することができます。ゆっくり動いているのに、相手からすると速く動いているような錯覚に陥る理由のひとつでもあります。

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2022年7月25日月曜日

呼吸と動きを合わせて、流れるように ポーズを行う『ヴィンヤサ・フロー』。美しく健康な身体をつくる基礎となります。

ヴィンヤサ・フロー/呼吸と動きを合わせて、流れるように ポーズを行う

 8月の各地のワークショップは、「やわらかヨガ/ヴィンヤサ・フローの基本/呼吸と動きを合わせて、流れるように ポーズを行う」を予定しております。

 ヴィンヤサの意味は、「特別な方法で配置する」とされ、「呼吸と動きを合わせた流れ」「ポーズとポーズを連結させる決まった動き」だと解釈するようです。

 呼吸と動きを合わせ、ポーズからポーズへと流れるように移行させながら、順番に組み合わせていく動きが繰り返されます。

 呼吸と動きが合った流れるような動きで熱が生み出され、体表に近い血管が、熱を放出しようとして拡張します。この作用が発汗と相まって、皮膚に健康的な輝きを与えます。

 正確に繰り返し行うことで、関節に適度な可動域が生まれ、滑液の循環が高まり、関節軟骨に栄養が送られます。

 新陳代謝率があがり、靭帯と腱に柔軟性がもたらされます。筋肉を縮めたり、伸ばしたりすると、静脈が圧縮されて拡張し、血流が良くなります。また、心拍出量も増加します。

 横隔膜をリズミカルに収縮⇔弛緩させる呼吸によって、腹部の臓器がマッサージされ、その機能が向上します。

 コア・プログラムもそうですが、呼吸と動きを合わせることで、さまざまな恩恵を得ることができます。

太陽礼拝

 8月の各地のワークショップで解説いたします。御参加、お待ちしております。

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2022年7月19日火曜日

猫背を改善するニーリング(膝立て位姿勢保持)~姿勢改善効果が高いのです。

  上手な体・手指の使い方(笹田哲)21Pに『膝立ち歩き』というテクニックが紹介されています。安部塾では、その前段階の『ニーリング(kneeling、膝立ち位姿勢保持)』というテクニックを重視しております。大腿骨下部の中心で地面をとらえて、その上に骨盤、胸郭、頭蓋骨をのせていきます。感覚的には、頭蓋骨から胸郭と骨盤と大腿骨がぶら下がっている感じです。すねと足の甲を床につけるやり方もありますが、安部塾では大腿骨の1点を意識します。両脚なので2点支持となります。

膝立て位姿勢保持
 
 やってみればすぐにわかりますが、この状態で猫背にするのは困難です。なので、自然と脊柱の形状が生理的弯曲に近づいていきます。股関節が伸展しやすいため、脊柱起立筋の使い方を体感しやすくなります。アライメントは、体の側面から見て、耳垂(耳たぶ)・肩峰・大転子となります。上図の垂線をイメージするとよいかと思います。骨盤は中間位なので、左右のASIS(上前腸骨棘)と恥骨結合が同一垂直面上にあるのが基本です。首がすっきりと長く伸びて過度に丸まったり反ったりせず、あごが胸の方に落ちて首の後ろが楽な状態になります。

骨盤中間位、前傾位・後傾位


 7月の大阪・名古屋・神戸・新宮のワークショップで解説いたします

☆大阪ワークショップ

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 7月22日(金)→ 詳細

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 7月23日(土)→ 詳細

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 7月24日(日)→ 詳細 

2022年7月17日日曜日

猫背を改善し、首や肩のコリをほぐし、お腹・お尻・背中を引き締めるキャット・ストレッチ

 比較的簡単な動きでありながら、猫背を改善し、お腹・お尻・背中を引き締める効果が高いキャット・ストレッチの解説です。運動習慣のない人でも、安全に脊柱をやわらげていくことができます。脊柱起立筋の機能低下により、背中を伸ばせない・反らせないという状態に陥ると、首や肩のコリや猫背など、さまざまな問題が生じます。キャット・ストレッチを習慣化すると、問題の解消につながると存じます。


キャット・ストレッチ(キャット&リバース・キャット)
■エクササイズ・ステップ

①開始肢位:四つん這いになり、腕は肩関節の真下に、膝は股関節の真下にくるようにする。体幹は4点で支える。骨盤に付着している腹筋下部を引きあげながら腹壁を脊柱に引き寄せ、骨盤と脊柱を中間位にする。小指を床に押しつけて肩甲骨の間を広く保ち(肩甲骨の外転)、肩甲骨をお尻のほうへ滑らせる(肩甲骨の下制)。

②息を吐く:骨盤を後ろに傾け、脊柱を丸くする(脊柱屈曲)。腹筋を活動させて下背部を重点的に丸くする。

③息を吸う:なめらかに開始肢位に戻る。腹筋をエキセントリック収縮(伸張性筋収縮=筋肉が伸びながら力を発揮する収縮)で使う。

④息を吐く:脊柱の上部を伸ばす。脊柱の伸筋を使って頭と上背部を天井のほうへリーチする。同時に腹筋が骨盤の前傾と腰椎部の過剰なアーチを制限する。手をマットに押し当て、肩甲骨の外転筋で肩甲骨を広く保ち、肩関節の伸筋で体幹上部を引きあげて反らせる。下背部から脊柱の上部を遠ざけて伸ばす。

前鋸筋

《肩甲骨の外転筋を使って、肩甲骨を広く保つ》
 重力に負けて左右の肩甲骨が近づいてしまいがちです(肩甲骨の内転もしくは後退)。肩甲骨の外転筋、特に前鋸筋がこの作用に対抗して、肩甲骨を適切な距離のある中間位に保たなければなりません。肩甲骨が安定させられないと、キャット・ストレッチに期待できる効果が著しく減少してしまいます。

《脊柱伸展時の脊柱の伸張とモビライゼーション》
①上部脊柱を伸ばして巻きあげましょう。
②脊柱を伸ばすときに、肩甲骨の間で脊柱を胸骨に向かって動かしましょう。

《過度な腰椎伸展(腰の反りすぎ)の防止》
骨盤底筋群および腹筋群の強い活動を強調する。

《脊柱伸展時の》
息を吐きながらへそを床に近づけるようにお腹を押し(お腹を引っ込めたままおへそを床に向かって押すようにイメージ)、横から見て脊柱が凹のアーチを描くようにイメージし、肩を下げ、あごをあげずに頭と脊柱を同一直線上を保って、胸骨を斜め上に向かって伸ばす。

※参考:ピラーティス・アナトミィ(コアの安定とバランスのための本質と実践)、ガイアブックス