2018年4月11日水曜日

生体力学的姿勢連鎖で姿勢を制御~明るい声は生体力学的姿勢連鎖でつくる

足の母趾(ゆび)と姿勢制御~母趾のどこが接地してますか? の、つづきです。

4月14日(土)の神戸集中講座でやる内容の一部となります。


姿勢制御で大切なのは、「視覚・前庭情報・固有受容・足の皮膚」です。

生体力学的姿勢連鎖

「The 安部塾!」という感じですね。

まあ、姿勢の学校なので、当然と言えば当然ですが(笑)。

このうち、視覚はアイックスさんに、足はシューズクラトミさんに丸投げしています。

安部塾では、前庭情報や固有受容を磨きつつ、統合能力を向上させる方向で指導しています。

なので、きちんと解説を聴いている塾生たちの姿勢はみな美しいのです。


「混ぜもの」をすると、基本的に姿勢が崩壊します。

正解はひとつしかないので、まがいものを混ぜると不正解=蛇足になるのです。


蛇足より
《昔、中国の楚(そ)の国で、蛇の絵をはやく描く競争をした時、最初に描き上げた者がつい足まで描いてしまったために負けたという「戦国策」斉策上の故事から》付け加える必要のないもの。無用の長物。

引用ここまで

楚有祠者。賜其舎人卮酒。舎人相謂曰、
「数人飲之不足。一人飲之有余。請画地為蛇先成者飲酒。」
一人蛇先成。引酒且飲之。乃左手持卮、右手画蛇曰、
「吾能為之足。」
未成、一人之蛇成。奪其卮曰、
「蛇固無足。子安能為之足。」
遂飲其酒。為蛇足者、終亡其酒。

余計な方法論を付け加えてはいけないのです。

データストレージシステム統合

で、生体力学的姿勢制御の何が素晴らしいかって、声が明るくなることです。

「視覚・前庭情報・固有受容・足の皮膚」の機能を高めると、明るくなります。

ハードの機能がガチャガチャな状態で、ソフトをどうこうしてもうまくはいきません。

姿勢が崩壊した状態でつくり笑いの練習をしても有害無益なのと同じです。


試してみれば0.1秒でわかります。

頭部前方位置姿勢で口角をあげてみましょう。

ホラーです(笑)。

ものごとには順番というものがあるのです。


賢い人は、第1趾のDIP関節の機能改善から始めます。

そして視機能改善から固有受容へ。

前庭情報と統合して、美しい姿勢=明るい声へ。

うまくいっているかどうかの判断は、明るい人間関係が築けているかどうかで。


明るい声=明るい人間関係の法則です。

孤立している人の声は暗いのです。


あるあるですが……

生体力学的姿勢制御ができていない人ほど、生体力学的姿勢制御を馬鹿にします。

感覚が鈍すぎてわからないのです。

感覚が鋭い人は、その価値を瞬時に理解します。


暗い人ほど、生体力学的姿勢制御が難しくなるということです。

明るい人は、容易く生体力学的姿勢制御ができるようになります。


神戸集中講座で、統合の仕方の解説をします。

御参加お待ちしております。

身体のねじり方

4月26日(木)の大阪集中講座で、「身体のねじり方」の解説をします。

→ 詳細


ちなみに過去記事

→ 上体を横に曲げれないのは、上体がねじれないからかもしれませんよ~

→ 腰を痛めない身体のねじり方 1/29 指導者育成講座 薬院校

他にも、ねじり系記事書いてましたね(笑)。


基本を少し。

脊柱のねじり

■腰椎椎間関節(1番~4番)

・多くの腰部椎間関節の関節面は、水平面での回旋には不利。
・回旋では、頸椎や胸椎に比べて可動範囲は少ない。関節面が水平面に対し垂直であり、上関節面が背内側、下関節面が腹外側を向き、上下の関節面同士がぶつかり合うため。

■回旋と側屈の関係

・腰椎
→側屈と回旋が逆方向

・胸椎12~5番
→伸展位(反り)  側屈と回旋が逆方向
→屈曲位(丸まり) 側屈と回旋が同方向

・胸椎4~1番 
→側屈と回旋が同方向

・頸椎
→側屈と回旋が同方向
※上部頸椎の回旋運動は水平面


筋骨格のキネシオロジー

筋骨格のキネジオロジー

今回の大阪では、このあたりの解説をしたいと思います。

2018年4月10日火曜日

足の母趾(ゆび)と姿勢制御~母趾のどこが接地してますか?

4月14日(土)は、神戸集中講座です。

→ 詳細

「感じる・視る」ことを中心にした姿勢制御についての解説をします。

特に、「足の母趾で感じること」について語ります。


最近の安部塾塾生講座の中心的課題である「長母趾屈筋腱」。

長母趾屈筋腱

長趾屈筋腱トリガーポイント

機能テストをしてみると、かなりの人たちに機能不全が見られます。

改善後は、飛躍的に姿勢制御能力が向上します。


姿勢制御といえば「舌(ゼツ)」ですが、定番のこれ。

アナトミー・トレイン

足の母趾は、舌にごにょごにょ(笑)。

タコなんかつくるような使い方をしていると……です。


ついでに言うと、距骨の安定性にも一役。

距骨を後方より押さえる長母趾屈筋腱

赤い位置で接地していたら、姿勢制御に問題が発生します。

母趾の接地位置について

DIP関節の過伸展状態のチェックが必要です。

中間位に戻してあげれば、姿勢が改善して、声が明るくなります(ファ・ソ)。


なんて解説を、神戸でやりたいと思います。

御参加、お待ちしております。

舌のふちがギザギザになっていませんか? 舌が落ちて、口呼吸になっていませんか? 舌は身体の鏡です。

舌のふちがギザギザになっていませんか(舌圧痕)?

舌のふちのギザギザ~舌圧痕

歯形に沿って、舌のふちがギザギザになっているということは……

慢性疲労状態になっている可能性があります。

水分代謝が悪化し、余剰水分がたまって舌がむくんで肥大化。

身体の冷えや血流の悪化の自覚がありませんか?


また、昼間の過緊張状態により、噛みしめ癖=TCHが発動。

夜中に、歯ぎしり・喰いしばり=ブラキシズムをして、舌を歯に押しつけている可能性も。


昼間のTCHは、強いストレスを感じている人に多く見られます。

神経質だったり緊張しやすかったりという人にも。

常時、顎関節付近(口まわり・首まわり)の筋肉が過剰緊張状態にあります。

夜間のブラキシズムは、ほほの内側にも舌圧痕がついていることがあります。


低位舌は、舌の筋力低下により下あごに舌が落ちている状態です。

上あごに舌の先端がついているのが中間位です。

舌が落ちて歯に当たり、歯形がつくわけです。

舌が落ちて、口呼吸になっていませんか?



口呼吸は、雑菌の繁殖による歯周病・虫歯・口臭の原因となります。


今日の塾生講座は、舌の解説をします。

2018年4月9日月曜日

明るい声を出すためには姿勢が大切です~明るい声はコミュニケーションの基本~聴き方・話し方と姿勢

声帯


発声が明るいということは、コミュニケーションの基本だと思います。


「明るい人とコミュニケーションをとりたい」ですよね?

「暗い人とコミュニケーションをとりたい」とは、あまり思いませんよね?


他者に対する配慮ができている人の声は明るいです。

明るい自己表現ができる人は好かれます。


暗い自己表現をする人は嫌われます。

他者に対する配慮ができないからです。


明るい声は、「楽しそう」「元気そう」という肯定的印象を与えます。

暗い声は、否定的な印象を与えます(デメリットしかありません)。


明るい声を出すためには、姿勢が大切です。

姿勢が崩れると、明るい声が出ません。

余計な力が入るので、声が暗くなってしまうのです。

また、相手から見たとき「聴く気がない・話し方がなってない」と判断されてしまいます。


人体は管楽器のようなものです。

過剰緊張状態では声の通り道が狭くなったり変形したりします。

首がつぶれていると、明るい声が出ないのです。

首が綺麗に伸びていることが重要です。


明るい声にはノイズ(雑音)がありません。

クリアで、よく響きます。

明瞭で、よく通ります。

そして、明るい声は、明るい感情を生み出します。


以前、手の動きが感情に影響を与えるという記事を書きました。

発声も感情に影響を与えます。



"優しい,および,意地悪なささやき声"では,仮声帯の横方向の位置が異なった。喉頭室は, "柔らかく,弱い有声"の発声では広く拡大していたが, "優しいささやき声"ではいくらか小さくなり, "意地悪なささやき声"ではかなり小さくなつた。"軽べつした唸り声"では,声帯が厚く膨らんでいるのが観察された。

引用ここまで


むしろ、「声は感情そのもの」と言えるのかもしれません。


非言語行動の心理学 対人関係とコミュニケーションの理解のためにより

悲しみ:遅いテンポ、低ピッチ、少しの調波、平板、少しの活発性、穏やか、無色
怒り:速いテンポ、高いピッチレベル、音が大きい、多くの調波、不快、耳障りな
嫌悪:遅いテンポ、多くの調波、平板、硬い音、少しの抑揚、ひどく不快な
恐怖:ピッチ曲線の上昇、速いテンポ、甲高い、調和しない、不協和音、つんざく
興味:等ピッチ、適度なテンポ、適度な調波、活気のある、機敏
驚き:速いテンポ、高ピッチ、ピッチの上下、多くの調波、ハッとして、あ然として
幸福:速いテンポ、より高いピッチ変動、活動的、活気のある、生き生きとした、陽気な

引用ここまで

メラビアンの法則より

メラビアンの法則とは、矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかを判断するアルバート・メラビアンが行った実験についての俗流解釈である。

この研究は好意・反感などの態度や感情のコミュニケーションについてを扱う実験である。感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった。この割合から「7-38-55のルール」とも言われる。「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれている。

引用ここまで

メラビアンの法則(コトバンク)

アメリカUCLA大学の心理学者/アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念。人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。メラビアンが提唱する概念において、初対面の人物を認識する割合は、「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が55% 、「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」の聴覚情報が38%、「言葉そのものの意味/話の内容等。」の言語情報が7%と言われている。

引用ここまで

まとめると、

視覚情報(55%):見た目・表情・しぐさ・視線など
聴覚情報(38%):声のトーン・速さ・大きさ・口調など
言語情報(7%):話の内容など

ということです。


舞ってみると、視覚情報の大切さがよくわかります。

見た目だけで、それなりに感情が伝達できてしまうからです。

これに対し、言語情報に頼ると感情の伝達が困難です。

発声でも、感情の伝達はやりやすいです。


つまり、こういうことです。

「何を言うか」ではなく「どんな姿勢で存在するか」が重要なのです。

印象=イメージ(視覚・聴覚情報)が大切なのです。

私たちは感情に動かされやすく、理屈では動かされにくいのです。


今日の塾生講座(15:30~、21:00~)は、このあたりの解説をします。

2018年4月3日火曜日

美しい身体は美しい身体操作でつくられ、動ける身体は正しい身体操作でつくられる~筋肉は知覚器

美しい。

美樹 コノハナサクヤヒメ

安部塾では、筋肉を知覚器として扱います。

なので、動作をする度に「違いを感じる」ための時間をとります。

筋肉は知覚器

養老先生の言葉。


人体にも、細い筋・薄い筋がたくさんあります。

実際、現実的に考えて運動機能に役立っているとは考えにくいといえます。

人体の場合も、知覚器として筋肉を考えた方がいいと思います。

そう考えることで、美しい動きと身体に変化していきます。


美しいでしょ?

美樹 コノハナサクヤヒメ

美樹 コノハナサクヤヒメ

美樹 コノハナサクヤヒメ

美樹 コノハナサクヤヒメ

美樹 コノハナサクヤヒメ


美しい身体操作が、美しい動きと身体をつくります。

動ける身体は、正しい身体操作でつくられます。

竹屋神社で舞う美樹さんを観ながら実感しました。

彼女が積み重ねてきた身体操作が、観客の心をつかんでいくのが嬉しかったです。


大切なのは、感じることです。

感じる能力の向上に、時間と費用と手間のすべてをつぎ込むことです。

感じれない筋肉でできる身体操作は、その選択のすべてを間違ってしまいます。

最初のドミノがきちんと倒れなければ、その先はないのです。


手の指先・足の趾先・頭蓋骨……全自動プログラムの正常発動。

今年は、この視点での解説をしていこうと思います。

2018年4月1日日曜日

第2回阿多隼人祭り前夜祭で舞ってきました~重ねた練習と、かけた手間だけ、感動が大きくなります。

3月31日、阿多隼人祭りで舞ってきました。

炎舞

酒解

酒解

酒解

酒解

酒解

面打ち師の田中俊成さんに彫っていただいた大蛇面が、顔になじんできました。

こうやって写真で見てみると、本当に素晴らしい面だと思います。


他のみんなの写真は、Facebookのアルバムにアップしています。

みんな、いい顔をしてました。

重ねた練習と、かけた手間だけ、感動が大きくなります。

「よりよく生きる」って、そういうことなのだと思います