2018年11月29日木曜日

膝窩筋と膝関節の安定

今日の薬院校グループレッスンは、明後日からの安部塾薬院校開校4周年記念講座(ウズハウス)に備えて、膝窩筋の筋ほぐしを解説しております。

足部が地面に固定されているとき、大腿骨を外旋します。

下肢に体重が乗っているときに、脛骨を内旋します。

膝関節の屈曲を補助します。膝関節完全伸展位のロックを外し、下腿を屈曲させます。

膝関節後方にある靭帯を補強します。

しゃがむ動作、かがむ動作、歩行、走行、階段昇降時の膝裏の痛み。膝のこわばり、足底筋膜炎。慢性的なふくらはぎの短縮。腰の痛み。脚の痙攣。

……が、適応です。

膝蓋靭帯と付着部と合わせて、スーパートリガーポイントです❤️

2018年11月26日月曜日

前腕の機能的ストレッチングで、上半身を整える。

昨日は、下関集中講座でした。

前腕の重要性を、熱く解説しました。

前腕 手関節背屈・回外

参加者のみなさんに、上体が軽く動きようになるという体験をしてもらいました。

アームラインの図を見てもらい、いろんな動きをしてもらいました。

アームライン

12月1・2日の安部塾薬院校開校4周年記念講座で、詳しく解説します。

明日、内容の詳細をまとめたいと思います。


そして、12月1日の19:00から、余興で龍舞をやります。

龍舞だけ観に来るのもOKにする予定です。

水俣の感動を再び。

水龍 地龍

あ、なみさんが「みずち」から「龍」になります。

みずち なみこ

これから余興の龍舞のプロットをつくります。

お楽しみにw

2018年11月24日土曜日

地龍之舞を舞いました~積み重ねてきた動きしか、土壇場では出てこない。

11月23日(金・満月)水俣の浜八幡宮で、龍舞を奉納させていただきました。




今回も、即興舞です。

水龍(ひふみ)から龍珠を受け継ぐ場面が、カポエラっぽくなりました(笑)。

風龍(ともみ)に翼を受け継ぐ手前までを舞いました。

帰宅して動画を観ながら、ほぼ記憶に残っていない動きばかりなのがいつも通りだなって思います。

そして、積み重ねてきた動きしか、土壇場では出てこないんだなって実感しています。


12月1日の下関ウズハウスでの、安部塾薬院校開校4周年記念講座で舞います。

夕食の時の余興で。


明日の下関集中講座の休み時間に、水俣の舞の動画を鑑賞します。

お楽しみに。

2018年11月22日木曜日

上体反らしは、腰ではなく背中を反らせる~胸をひらく。

上体反らしのとき、腰だけを反らせている人をたまに見かけます。

胸をひらいて背中で反るという基本の動きをしない代償は、意外と高くつきます。

背中の反らせ方

今月の安部塾では、股関節の操作で胸をひらくコツを解説しています。

グレイ解剖学 股関節の進展と屈曲
こんな感じでごにょごにょ(笑)。

股関節の操作

上体反らしは、やり方を間違えると、よい結果につながりません。

メンタルをやられているときは、判断を間違うので注意が必要です。


股関節を正しく操作する練習をして、胸をひらいてみましょう。

気分が明るくなります。

2018年11月16日金曜日

筋伸ばし(ストレッチング)の教科書

今日から、東京集中講座です。

ネッター解剖学で有名な南江堂の「ブラッド・ウオーカー  ストレッチングと筋の解剖 原書第2版」を、筋伸ばしの参考資料で用意しました。

薬院校開校の1年前に出版された本です。

当時、熟読しました。

改めて読み直してみると、ほんとに良本だなって思います。

トリガーポイントセラピーを理解するのにも、とても役立ちます。

何より、イメージしやすいメリットがあります。

年末年始の薬院校集中講座で、「ストレッチングと筋の解剖」の解説を予定しています。

私が高校生のときに夢中になったストレッチングが、33年も経って役に立っているのも楽しいものです。

顔は老いてきましたが、身体を当時以上のレベルで維持向上できているのは、ひとえに筋肉について学んできたお陰だと感じています。

今日からの東京は、筋締めメインです。

みっちり鍛えます。

適切な負荷について(固有受容性神経筋促通法みたいな)

機能的な筋力トレーニング・ストレッチングでは、適切な負荷が大切になります。

適切な負荷 固有受容性神経筋促通法

収縮後弛緩テクニック~最大伸張位で6秒間40%の筋力でアイソメトリック収縮後、脱力して24秒間伸張させます。

「相反抑制」「Ib抑制」を利用できます。

たとえば、太ももの裏(ハムストリングス)を求心性収縮か等尺性収縮させた後は、筋緊張が低下(+収縮強度が強ければ筋腱移行部の伸長)します。

この結果、ハムストリングスの柔軟性が改善します。


運動すると共同筋が促通され、運動を終えると拮抗筋が促通されます。

経時誘導です。

相反神経支配が作用して、逆方向の交互運動が容易くなります。

相反抑制です。


一般的に、

①最大60~80%くらいの力で3~5秒間くらい持続的に等尺性収縮させます。

②拮抗筋を収縮させ、収縮に合わせてストレッチされる方向に4~6秒間関節を動かして持続的に等張性収縮させます。

とういうやり方が多いようです。


安部塾では、上の写真のような負荷を適正と考えています(笑)。

2018年11月14日水曜日

やわらかさと強さの両立~秘すれば花・初心忘るべからず

ヨガブームは、下火になりました。

期待したほど効果が出ないのと、ケガ・故障が絶えないことが主原因かと思います。

促成指導者の量産による指導内容の低迷化や、スタジオの乱立なども。

しかし、ヨガが巷に溢れるようになったことで、よくなった面もあります。


『やわらかさと強さの両立』という概念が一般化しつつあるということです。


少し前までのヨガは、クネクネと奇妙なポーズをとるというイメージでした。

その後、難易度が高いポーズをドヤ顔で見せびらかすという流れになりました。

下火になってきたのは、この系統のヨガです。

同じように、奇妙な呼吸を伴う系統も下火になってきました。


一方で、セラピューティックでリハビリテーション的なヨガがジワジワと広まりました。

機能解剖学に基づき、当たり前の動きを当たり前にやる流れのヨガです。

特殊なことを一切しないのが特徴です。

現代用語を駆使した徹底的な座学を中心に、安全に心身を磨けます。


また、ヨガの本来の目的である『ナルシシズムの克服』に取り組む人たちも増えました。

いい傾向だと思います。

ポーズ自慢や、奇妙なポーズができるようになった自慢は、わかりやすい自己愛性パーソナリティです。

へんてこりんなポーズで、まともな人たちの心を打つことはできないので、下火になるのは当然の帰結ということになります。

現代語訳 風姿花伝 世阿弥(著)水野聡 (翻訳)


世阿弥の『風姿花伝』より。

秘する花を知ること。秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず、という。この違いを知ることが、花を知る重要点である。そもそも一切、諸道、諸芸において、その家々で秘事とされるものは、秘することによって大きな効用があるゆえである。つまり秘事は露見すれば、秘密にしておく程のものではないのだ。これをそれほどのものではないという 者もいるが、それは未だ秘事の大きな効果を悟らぬゆえである。まずこの花の口伝、「ただ珍しさが花なのだ」ということをすべての人が知ってしまえば、さあ、珍しいものが見られるはずだと思い期待する観客の前では、いくら珍しい芸を披露してみたところで見ている人の心に珍しいという感覚が生まれるはずもない。見ている人にとってそれが花だということがわからないからこそ、シテの花ともなるものなのだ。されば見る人が思いのほか面白く演じる上手だ、とのみ感じ、これが花だとわかっていないことがシテにとって花となる。つまりは人の心に思いも寄らない感動を呼び起こす手立て。これこそが花なのである。
 たとえれば弓矢の道の手立てにも、名将の案と計らいにて思いも寄らぬやり方で、強敵にも打ち勝つ例がある。これは負けた側から見れば、珍しさの理に惑わされて、敗れてしまったのではなかろうか。これが一切、諸道諸芸において勝負に勝つ理である。こうした手立ても事決して、こういう謀だったと知れてしまえば、後で批判することはたやすい。が、前もって知らなかったからこそ負けてしまったのである。
さて、これを秘事のひとつとして当家に伝承する。これにてわきまえよ。たとえ秘事を明かさないにしろ、かような秘事を持つらしいと人に感づかれることさえあってはならない。人に感づかれる時、敵であれば油断せずに用心し始めるので、かえって注意をひきつけることになってしまう。敵方に用心させなければ、勝つのはいともたやすい。人に油断させ勝利を得ることは、珍しさの理の大きな効果ではないか。すなわち当家の秘事として、人に悟られぬことにより生涯咲き続ける花を持つ主となることを授ける秘すれば花、秘せずば花なるべからず


他人に隠しているものは、本当は大したものではありません。

相伝・継承される道の秘伝というものは、秘して他人に知られないことにより、最大の効果を発揮するものなのです。

秘伝されたものそれ自体は、種明かしをしてしまうと必ずしも深遠なものではありません。

誰も気付いていないという、珍しさ、意外性により、感動を生む芸となるのです。

秘することそのものが芸に最大の花を生む秘伝なのです。


ほとんどすべての身体操作の秘伝が公開されている現在、本当はたいしたことではないということがバレてしまったということになります。

逆に、地道に本道を突き進んだ方が、好結果につながるということも、よく知られるようになりました。


 さらに、十体より大事なことは、年々去来の花を忘れぬことだ。たとえば十体とは物真似の品々のことだが、年々去来とは幼ない頃の容姿、初心の時の技、油の乗った時分の演技、壮年期のたたずまいなど、その時代時代に自然と身についた芸をすべて今、一度に持つことである。ある時は少年や若者の能に見え、ある時は全盛のシテかと思い、またある時には、いかにも〓たけて年季の入ったように、同じ役者とは思えないような能をすべきである。これすなわち幼少時より老後までの芸を一度にもつ理である。それで毎年毎年、去ってはまた来る花とはいったのだ
 ただし、この位に至ったシテは、今にも昔にも見聞きしたことがない。亡父観阿弥、若い盛りの能では、〓たけた芸がことのほか得意であったなどと聞いているのだが。四十過ぎの能は見慣れているので間違いない。自然居士の物真似に、舞台の演技をご覧になった時の将軍より十六、七の役者に見えたとお褒めいただいたものだ。これはまさしく人もいっていたし、自身の目でも見たことなので、この位に相応している達人だと思ったことである。
 このように若い時分には行く末の年々去来の芸を得、年とってからは過ぎしかたの芸を身に残すシテ。これまで二人と見たことも聞いたこともないものだ。
 されば初心よりこのかた芸能の品々を忘れず、その時々、用々に従って取り出だすべし。若くして年寄りの風情、年とってなお盛りの芸を残すこと。珍しくないはずがあろうか。されば芸の位が上がったといって、過ぎし芸風をやり捨てやり捨てしては忘れてしまうこと。ひたすら花の種を失い続けることとなる。その時々に咲く花ばかりで種がなければ、手折られた枝の花のようなもの。種があり、毎年毎年季節が廻りさえすれば、なぜまたその花に逢えないことなどあろうか。ただかえすがえすも、初心忘るべからず。されば常の批評にも、若いシテに「はや完成した」「年季が入っている」などと褒め、老シテには「若やいでいた」などというのである。これぞ珍しさの理ではあるまいか。十体をそれぞれ彩れば百色にも及ぶ。さらにその上、年々去来の品々を今一身に持てたとしたら、どれほどの花になることであろうか。


最近、何もかもうまくいかなかった16~42歳の頃を回顧しています。

同時に、「初心のころの未熟な考えやわざをいつまでも捨てない」ことの大切さを実感しています。

年齢による、その時々のもっとも旬の演技を常に忘れず、芸の種類、幅として保持し、いつでも披露できるようにしてきたことが、現在の私を支えています。

年齢と芸の進歩に従って、以前の芸を恥じては捨て、捨てては忘れしてしまうことを世阿弥は戒めてくれています。

私は、あの時代に積み重ねてきた芸を、生涯忘れることはありません。


「花はこころ、種はわざ」

初心の芸を捨て去ることは、芸に何百種類もの花を咲かせるための大切な種を捨ててしまうことです。

これらの芸は年々に来たっては去る花、すなわち「年々去来の花」です。

そのことをくれぐれも忘れてはならないと思います。

2018年11月13日火曜日

『うまくいかない認知』を継続するのは大変です。そしてその認知を変えたくない人に対して、周りの人たちは何もできません。

認知(にんち)とは、人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。


『うまくいかない結果につながる認知』でいると、うまくいきません。

それでもなお、その認知を継続するのは、けっこう大変なことだと思います。

そして私には、「いまの認知を変えたくない」という人には、私は何もできません。

壊れていく姿を、見続けることになります。


アドラー先生

だいぶ下火になりましたが、アドラー先生の言葉を、もう一度読んでみましょう。

「ライフスタイルは、幼少期に経験した困難から生まれ、その人独自の目標を目指す努力によって形成されている、環境によって機械的に決まっているわけではない」

「人は誰もが等しく同じ事を経験しているのではない」

「ライフスタイルは一人一人違うもので、例え同じ経験をしたとしても、同じライフスタイルになる事はない。ライフスタイルは自分が決めているので、いつでも変えることができる」

「人はライフスタイルを10歳くらいまでに自分で決めて完成させる、そしてそれを一生使い続ける」

「現実を変えたいならば、あなたのライフスタイルを再選択しなければならない!」

使い続けたライフスタイルが支障をきたしても、人はそれを変えようとはしない。現実をねじ曲げてでも、自分は正しいと思い込むのである


人には、自分に都合のいい情報だけを取り入れる傾向があります。

一方で、都合の悪い情報は例外として排除しがちです。

情報を、自分にとって都合のいいようにねじ曲げます。

「自分の考え方は正しいいのだ」と、現実を曲解しながら正当化します。


いわゆる『認知バイアス』というやつです。

認知バイアス(にんちバイアス、英: cognitive bias)とは、認知心理学や社会心理学での様々な観察者効果の一種であり、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題である。また、これが動因となって虚偽に係る様々なパーソナリティ障害に付随するため、謬想ないし妄想などを内包する外延的概念に該当する。転じて認知バイアスは、事例証拠や法的証拠の信頼性を大きく歪める。

引用ここまで


認知バイアスでググると、いろいろわかって面白いです。


過去の自分の考え方を否定すると、不安になります。

なので、記憶を改変してまでも、認知を変えないことが自分にとって楽なのです。

どんなに現実生活がみじめになっていったとしても、現実をねじ曲げて解釈して、自分は間違っていないと思い込みます。

おかしな人たちに引っかかって、のめり込みます。


いちばん最初の段階での認知が歪んでいるので、何もかもがうまくいきません。

それでもなお、その認知を変えようとはしません。


アドラー先生は言います。

まずは「これは誰の課題なのか?」を考えなさい。

そして、課題の分離をしなさい。

どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きしなさい。

他者の課題には介入しなようにしつつ、自分の課題には誰ひとりとして介入させないようにしなさい。

自分の人生をどう生きるか、どう行動を起こすかは「自分の課題」です。

それを他の人がどう思うか、どう評価するかは「他者の課題」です。

承認欲求を捨てて、嫌われることを恐れないことで、人は自由になれるのです。


有名な、ラインホルド・ニーバーの言葉。

神よ。
変えられるものは変える勇気を。
変えられぬものは受け入れる冷静さを。
そして、それを見分ける知恵を、授けたまえ。



自分の課題に向き合えば、人間関係の大半の問題は解消します。

積極的に自分の認知を変えるのです。

自分の人生に集中すること。

そこから、怒涛の改善が始まります。

2018年11月12日月曜日

筋ほぐしにおける索状硬結探しのイメージ

筋ほぐしにおける索状硬結探しのイメージ

筋ほぐし 索状硬結探し

筋ほぐし 索状硬結探し

筋繊維を直角に横断する感じになります、

筋繊維

この断面イメージ好きなんですよね(やわらかいクリスタル構造的な)。


話を戻して、筋繊維に直交。

筋ほぐし 索状硬結探しのイメージ

良質な筋肉と、硬結まみれの筋肉のイメージ。

良質な筋肉とトリガーポイントまみれの筋肉


筋ほぐしができるようになった塾生たちが人気を博しております(笑)。

筋ほぐしの基本は、精密な索状硬結探しです。

日々、指頭感覚の鍛錬に励んでくださいね。

ゆっくりと慎重に深く……そして、やさしく。

2018年11月9日金曜日

ヨガストラップの使い方

11月10日(土)の神戸集中講座で、ヨガストラップの使い方の解説をします。

ヨガストラップ 舟
お楽しみに♪

腰痛と中臀筋の関係

「中臀筋は、腰痛のスーパートリガーポイント」と言われています。

慢性痛のサイエンス的には、「腰痛は脳の炎症」です。

安部塾的には、「中臀筋の筋力低下がもたらすノイズ」に問題があると考えます。

どう考えればいいのでしょうか?


一般的には、以下のように考えられています。

中臀筋は、骨盤と大腿骨を固定する筋肉であり、脚をあげたときに股関節を固定し、骨盤の水平を保つ機能がある。

中臀筋の筋力が低下すると、歩行時に骨盤が傾くような歩き方になりやすくなる。

中臀筋の筋力低下

肋骨・骨盤・腰椎をつないでいる腰方形筋が、骨盤の位置を安定させようとして硬直する。


というような流れです。


中臀筋と腰方形筋のトリガーポイントを見てみましょう。

中臀筋と腰方形筋のトリガーポイント

実際、図のような関連痛があることが多いものです。

骨連鎖で、こんな感じになります。

骨連鎖

中臀筋が弱っている側と逆側の骨盤は前傾してます。

足の土踏まずがつぶれ、腰方形筋が硬くなっています。


と、ここまで書けばおわかりかと思いいますが、姿勢制御の予測の誤差が修正できなくなるのです。

予測誤差の修正ができないことで、脳の炎症がすすみます。


結果として、腰の慢性痛へという流れです。

脳の機能が高性能な人は、慢性痛が出ません。


詳細は、講座でw

2018年11月5日月曜日

『ほっぺたほぐし』で顔が引き締まり、美女美男化が!!(遺伝的能力の範囲内でw)

先日の薬院校集中講座で大好評だった『ほっぺたほぐし』の復習用画像。

ほっぺたほぐし

ほっぺたほぐし

触れてみて驚いたのですが、みんな、ほっぺたカタすぎです(笑)。

ほぐした後は、美女美男化しておりました。

そりゃ、足裏と舌トレやっても、効果が持続しないわけですね。

注意事項を厳守して、ほっぺたほぐにに励んでください。

2018年11月2日金曜日

ほっぺたほぐし(口内から)

11月3・4日の薬院校集中講座でやる「ほっぺたほぐし(口内から)」のデモを、昨日やりました。

ほっぺたほぐし

ほっぺたほぐし

好評でした(笑)。

内側翼突筋

当日は、自分でほぐすテクニックを解説します。

2018年11月1日木曜日

emotion(感情)とmotion(動き)・姿勢は一致します。『相手の話を聴ける人は、明るい長期記憶を持っている』のです。


扁桃体

アレクサンダー先生は、頭部の動きが椎骨の協調作用を支配する法則を発見しました。

感情が不安定な人は、頭部を脊椎部に対して押しつけています。

結果、重力に負けて姿勢が崩れ、動きががさつになります。

emotion(感情)とmotion(動き)は一致するのです。


進化の歴史の中で感情は、「その外部刺激が生きていく上でメリットがあるかどうか?」を記憶し、予測するためのシステムとして発達しました。

予測誤差を繰り返し修正することで、精度の高い予測を可能にするためのシステムです。

外部刺激に対する反応が最適化され、生存確率を高めることにつながります。

何を学び、どう行動するかを、瞬時に決めるために、感情が発達したと考えられます。


新しい情報による外部刺激を受けたとき、人は対応する刺激を選択します。

脳のリソースには限りがあります。

いくつもの刺激に同時に対処することはできません。

なので、その瞬間は、特定の刺激の処理に脳のリソースを割くことになります。


ここからは、おなじみの脳科学です。


脳の扁桃体が過活動(過興奮)になると『不安』が強くなります。

不安は、進化的にいちばん最初に誕生した感情だからです。

不安が強くなると、人は闘争or逃走モードにはいります。

防御(攻撃)か回避かを、選択することになります。


これまでの常識を覆す新しい情報は、不安を煽ります。

不安ゆえに、回避という選択をしがちです(バックファイヤー効果)。

不安は、物事を冷静に考え、深く理解するといった認知のはたらきを弱化させてしまうのです。

姿勢崩壊していて、身体の動きが悪く、感情が不安定な人たちが、解説を聴かない理由です。


感情が不安定な人は、新しい情報を知ると不安になります。

新しく何かに取り組むということ自体、「わからない」というストレスを生むからです。

扁桃体の過活動が、行動回避を生み出します。

予想外の刺激を楽しめない人は、ここで詰みます。


ここで問題になるのは『記憶』です。

脳の海馬は、長期記憶を司ります。

長期記憶と結びついている海馬が、感情記憶にかかわる扁桃体を刺激し、感情が生まれます。

『明るい感情記憶』があれば楽しめるし、『暗い感情記憶』しかなければ楽しめません。


不安・恐怖に結びつく記憶しかない人は、防御か回避しか思いつきません。

そして、姿勢が崩壊します。


ここまで書けば、もうおわかりだと思います。

『相手の話を聴ける人は、明るい長期記憶を持っている』

ということです。


姿勢がいい人たちには、相手の話をじっくり聞くという共通項があります。

新しい刺激を好むので、相手が自分の誤差を修正する情報を提供してくれるのが楽しいのです。

楽しいという気分が明るい感情を生み、動きと姿勢を正しくします。

相手の話を聴かない人たちの姿勢は崩壊していますし、動きは不正確です。


扁桃体が過活動な人たちは、筋肉や関節の慢性痛を訴えます。

そして、ロジカル(論理的)に考えることができません。

不安が、冷静に考え、深く理解するといった認知のはたらきを弱化させるからです。

現実的に考えたら効果のない方法に心を奪われてしまう理由です。


「~したら~になる」という短絡思考は、防御・回避行動の結果なのです。

つくり笑いは、感情と動きが一致していないので、ストレス反応を強めます。

ほんとうの笑いは、感情と動きが一致しているので、ストレス反応を解消します。

笑えばいいというものではないのです。


感覚情報ストレスによって扁桃体が過活動状態となると、様々なストレス反応が生じます。


扁桃体が過活動になると、視床下部ではHPA系が亢進してコルチゾールが上昇します。

加えて、交感神経系の亢進がみられます。

橋にある結合腕傍核の過活動により過換気あるいは過呼吸が生じます。

青斑核が興奮するとノルアドレナリンの増加によって血圧上昇や心拍数増加が起こります。

中脳灰白質は回避行動を促進します。

その結果が、不安定な感情と、姿勢崩壊と、不正確な動きです。

そして、筋肉と関節の慢性痛ということになります。


脳の扁桃体の過活動状態が生じやすい=不安を惹起しやすいということです。

うつ状態に陥り、社会機能の低下が著しくなります。

扁桃体の過活動を前頭前野が抑制できません。

身体的反応として、筋肉と関節の慢性痛が生じるという流れです。


扁桃体は、快・不快や不安・恐怖などの情動中枢です。

扁桃体の働きを抑制するのは前頭葉の活動です。

前頭葉は脳の中で、認知を司り、思考や行動の決定に極めて重要な役割を果たします。

扁桃体の活動を抑えるためには、ストレスについて客観的に認知することが基本です。


ロジックによって、ストレス反応をスタートさせないのです。

認知や理性を司る前頭葉によって、不安・恐怖に反応する扁桃体の働きを抑えるのです。


昨日の記事に書いたとおりです。


こちらの記事が面白いです → 情動のメカニズムの探求


そして、

→ 胎児期に脳ができる仕組みに新たな発見 最も早く生まれる神経細胞からのシナプス伝達が大脳新皮質形成を制御

胎児期に脳ができる仕組みの新たなメカニズムを明らかにしました。思考や言語機能などを司る大脳新皮質は哺乳類でのみ発達し、6層の構造内に神経細胞が精緻に配置されています。この構造の乱れは自閉症や統合失調症などの精神疾患の発症につながることがわかっています。大脳新皮質の6層構造は胎児期に脳深部で生まれた神経細胞が脳表面に向かって次々と移動していくことによって形成されます。研究チームはこの「移動」を促す信号が送られる仕組みを世界で初めて解明しました。「サブプレートニューロン」は、大脳新皮質で最も早く誕生し、脳が出来上がると消失する一過的な神経細胞ですが、その機能に関しては不明な点も多く残されていました。今回の研究で、サブプレートニューロンがその後次々と生まれる神経細胞と一過性のシナプスを形成し、その最終目的地への移動を促す信号を送っていることが明らかになりました。 

生まれたばかりの神経細胞は、方向性の定まらない多極性移動をします。その後より早く移動できる移動モード(ロコモーション)に変換します。この変換が障害されると神経細胞層の構造が乱れ、様々な神経疾患を発症します。

引用ここまで

この記事の解説は、今日・明日の塾生講座でします(受精卵からみで)。


扁桃体の異常過活動状態と海馬や前頭葉などの機能低下の問題への対処。

読書と運動という基本を反復しましょう。

ロジカルな会話をする訓練をしましょう。

筋ほぐししましょう。