コロナ禍以降も、安部塾東京校「IBUKI」での身体操作講座を継続してまいりましたが、来年度の更新はしないことにいたしました。11月21日(日)の講座をもちまして、閉校いたします。今後は、都度ごとに会場を借りての開催となります。閉校式を予定しておりますので、足が遠のいてしまった方も、IBUKIとのお別れに参加していただければと思います。
10月8・9・10日(金・土・日)の東京集中講座は、原点に還ってヨガをやります。12年前、東京で教え始めた頃を振り返りつつ、永遠の初心者クラスを深めてまいりたいと思います。闇雲に柔軟性を追及したりとか、曲芸に走ったりとかはせず、正確なアライメント(整列)に基づく姿勢の保持を見つめ直します。2013年頃は、コアな参加者しかいませんでした(笑)。いまも続いているのがすごいと思います。
2013年9月 東京ヨガ講座(中目黒?) |
2013年9月 東京ヨガ講座(吉祥寺) |
7年ほど前、各地をさまよって動き方を教えていた流浪の民だった私が身体操作の塾を始めることになり、福岡の薬院と東京に安部塾を開校しました。その後、薬院校から新宮校に移転し、今回は東京校が閉校となります。時の流れははやいものです。あっという間ですね。コロナ禍以降は、教えることよりも自身の修練に励んでおりますが、その成果を役立てることができる日は、まだずっと先になりそうです。
世阿弥のことば、「初心忘るべからず」があります。「初心」とは、新しい事態に直面した時の対処方法=試練を乗り越えていく考え方を意味し、どうやってそれをを乗り越えていったのか、という経験を忘れてはならないということだそうです。
「老後の初心忘るべからず」ということばもあり、老いたなら老いにあった芸風を身につけることが「老後の初心」であるとされます。老いても、はじめて遭遇し、対応しなければならない試練がやってきます。その都度、はじめて習うということをやっていかねばならず、これを「老後の初心」というそうです。経験したことがないことに対して、自分の未熟さを認め、新しい事態に立ち向かっていく心構えをもたなければならないと思います。失敗を身につけていかなくてはなりません。
12月以降は、新宮校を本拠地とした地味な活動に励んでまいります。各地域を流浪しながら、身体操作の楽しさを伝えていければなと考えております。アフターコロナまで数年はかかりそうなので、具体的にどうなるかはまったくの未知数ですが、これまで以上に「正確な基本動作の反復練習=地味練」をきちんと継続していきたいと思います。