お盆集中講座 20170812 |
1994年の、「人はなぜ愛するか?」を、みんなで観ました。
NHKスペシャル 驚異の小宇宙 人体II 脳と心 第4集 人はなぜ愛するか~感情~ [DVD] |
参加者のために、内容をまとめてみます。
脳の中心部にあって情動をつかさどっている大脳辺縁系
愛と関係の深い神経伝達物質……ドーパミン。
A10という神経の束を通って流れていくドーパミン。
神経末端で,シナプス間隙にドーパミンを放出。
対岸のドーパミンレセプターがドーパミンを受けとめ興奮。
脳内で快感を生み出す仕組み。
ドーパミン神経が興奮すると、自律神経系に作用し、心臓が高鳴り、頬は紅潮して、目が潤む。
好き嫌いはどこから生まれるのか?
扁桃体という構造体から。
好き嫌いを判断するのは扁桃体の働き。
扁桃体から視床下部を経て前頭葉へと信号が流れていく。
好き嫌いの形成には、幼児期の体験が重要な役割を果たす。
この時期に脳は急速に容量を増し,神経細胞どうしをつなげていく。
うつ病の母親に育てられる赤ちゃん。
うつ病の母親は、優しく赤ちゃんをあやすことができない。
強い刺激を与え続けてしまう。
結果,赤ちゃんも,母親と同じような脳の活動状態=うつ病になる。
抑圧されていた無意識的な怒りを表出し、ありのままの自分を相手に受けとめてもらう。
そうすると、しこりがとれたように良い関係を持つことができるようになる。
親子を結びつける感情は、ドーパミンだけでなく、オキシトシンという物質が関係する。
脳内で,ドーパミンに刺激されて,他の個体との結びつきを求める行動を引き起こす。
前頭葉は、A10神経の終点であり、知性や想像力などの高次の機能を司る。
本能を超えた,崇高な愛が育つ。
人と人が強い愛で結ばれるのは、前頭葉の働き。
ドーパミンが、視床下部→扁桃体→前頭葉に至り,人の愛が完成する。
人の感情の基本は幼児期につくられます。
5歳くらいまでの間に、親からどのような愛情を受けたか?
受けた愛情によって、その人の性格がつくられます。
人の脳は、5歳くらいまでの間に成長し、完成に向かうからです。
1歳くらいまでに、脳の体積は約2倍になります。
そして、3歳から4歳までの間に脳の隅々に神経細胞がのびていきます。
この過程で脳にどんな刺激を受けたかで、ボトムラインが決まるのです。
子育てに愛情が不足していると、脳も身体も発達が遅れてしまいます。
子供が起こす社会問題は、愛情の不足が原因であることが多いのです。
感情のコントロール能力は、幼児期の育てられ方によって決まります。
子供自身のせいではなく、5歳くらいまでに育った環境が悪かったのです。
母親の愛に恵まれなかった人が、愛を感じる心を取り戻していく過程。
それこそが、美しい身体操作の練習そのものなのです。
愛を感じる心を取り戻せない身体操作指導に、私は何の意味も見出せません。
身体機能の改善は、愛を感じる心を育てるためのものだと、私は考えています。