解剖学的に足は前足部、中足部、後足部に分けられます。前足には、趾節骨と呼ばれる小さな指が 4 つと、母趾指が 1 つあります。趾節骨には 3 つの骨と 3 つの関節がありますが、足の母趾には 2 つの骨と 2 つの関節があります。中足部と後足部は異なる構造を持ち、体重を支え、歩行や走行などの活動を行う役割を担っています。
足の構造 |
足趾の変形は、足の骨の位置の異常、不適切な生体力学、足の骨や組織に影響を与える関節炎などの疾患によって発生します。足趾の変形は、足の骨、関節、組織の配置に影響を与えるだけでなく、腰や膝などの体重を支える関節の配置にも影響を及ぼし、さらなる問題を引き起こす可能性があります。一般的な足趾の変形には、ハンマートゥ(槌状足趾)、クロートゥ(鳥爪足趾)、マレットトゥ(木槌足趾)などがあります。
足趾の変形 |
①ハンマートゥ
ハンマートゥは、第 2・第 3・ 4 趾が中央の関節でハンマーのように曲がっている変形です。足趾の関節(近位趾節間関節)の上部やつま先の先端に痛みが生じ、魚の目(硬く厚い皮膚)を引き起こすことがあります。ハンマートゥは、足趾の腱や関節に圧力をかける筋肉の不均衡の結果です。つま先が同じ位置で長く曲がっていると、筋肉や関節が硬くなり、伸ばすことができなくなります。
②クロートゥ
クロートゥは、足趾が曲がって鳥の爪のように見える変形です。これは、足趾の内在筋系と外在筋系の間で不均衡(アンバランス)が生じ、解剖学的構造が変化した場合に起きます。これは外力が原因である場合もありますが、神経損傷により筋肉が低下することで母趾以外の4本の指に爪指が発生することもあります。影響を受けた足趾は、足趾の付け根の関節から上に曲がり、足趾の中央と先端の関節で下に曲がり、足の下で丸くなります。
魚の目が足趾の付け根の下や患部の指の上部に発生し、歩行時に痛みを引き起こすことがあります。クロートゥは出生時から存在する場合もあれば、関節リウマチ、脳性麻痺、脳損傷などの疾患により後天的に発生する場合もあります。非常にきつい靴やハイヒールの靴を履くことでもクロートゥが形成される可能性があるため、女性は男性よりも影響を受けることがよくあります。
③マレットトゥ
マレットトゥはハンマートゥに似ていますが、関与する関節が中央ではなく上部の関節であり、つま先の端がマレットのような外観になります。同じメカニズムで発生する可能性があり、放置すると歩行時に痛みが生じることがあります。
■症状
①腫れと赤み
②つま先をまっすぐに伸ばすことができない
③靴を履くと痛い
④影響を受けた関節またはつま先の魚の目またはたこ
⑤歩行困難
■原因
足趾の変形は、先天性のもの、出生時に存在するもの、または不適切にフィットした靴やハイヒールの靴を履くことによって後年に発生する場合があります。糖尿病、脳卒中、変形性関節症、関節リウマチなどの特定の病状は、筋肉や神経の機能に影響を及ぼし、靱帯や腱の緊張を引き起こし、これらの変形を引き起こす可能性があります。
安部塾では、足趾の変形を重要視しています。足趾を整えることで全身のバランスが良くなるのが実感でき、運動連鎖がスムーズになります。普段、目立たない存在ですが、実はとても大切な部位であり、きちんと手入れをすることで人生が変わります。足趾は「支援」の象徴でもあるからです。
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