大円筋 |
■大円筋
起始:肩甲骨の下角後面
停止:上腕骨の小結節稜
作用:肩関節の内転・伸展・内旋
大円筋は肩関節の伸展、内転、内旋という広背筋と同じ作用を持ち、両者は共動筋として直結しています。この大円筋と広背筋は共に上腕骨の前方に巻きつき、結節間溝に付着しています。この2つの筋肉の間には強力な連結があり、大円筋は「広背筋の小さな補助者」と呼ばれています。
大円筋は肩甲下筋と一緒に肩関節を内旋させ、他の腱板よりも強く作用します。小円筋は大円筋とほぼ同じ形状をしていますが、その機能は同じではありません。事実、小円筋は上腕骨の後方に巻きつき、肩関節の外旋に作用するため、大円筋の拮抗筋となります。
腕が固定されているとき、大円筋は広背筋と共に働き、よじ登るような動作では体幹を腕のほうへ引き上げます。腕が固定されていないときは肩関節の内旋筋群や伸筋群と共に、水泳や投球動作、頭上で打つ動作などで、挙上した腕を前や下に引くように働きます。
参考文献「ヴィジュアル機能解剖学 南江堂」