烏口腕筋 |
■烏口腕筋(うこうわんきん)
起始:肩甲骨の烏口突起
停止:上腕骨の内側中央1/3
作用:肩関節の屈曲・内転
烏口腕筋は上腕二頭筋と共に、肩関節の屈曲と内転に強く働きます。これはまるで第三の上腕二頭筋のようです。この筋は、内転時に三角筋の拮抗筋となり、三角筋は外側、烏口腕筋は内側に位置しますが、上腕骨の中央辺りに付着部を持つ点は似ています。
烏口腕筋、広背筋、大円筋、大胸筋、上腕三頭筋の長頭は、共に肩関節の内転に作用します。下に引いたり、身体のほうへ寄せるような動作や、腕で体重を支えるような活動、スポーツ動作では体操の吊り輪や平行棒などが、肩関節の内転を含みます。烏口腕筋はゴルフスイングやソフトボールで速球を投げるなどの腕が体を横切るときに使われます。
烏口腕筋は肩関節をしっかりと安定させ、歩行動作時に前への腕の振りを補助しています。
※参考文献「ヴィジュアル機能解剖学 南江堂」