2019年12月26日木曜日

品のある所作を心がけると、慢性的な痛みから解放されます。

機能的な運動というものを突き詰めていくと、結果として格調の高い動きになっていきます。格調高い動きを学んでいくと、結果として機能的な運動になっていきます。美学的に美しいものは、構造学的に正しいということです。どちらの動きをを追及しても、行きつくところは同じです。

慢性の痛みが発生しているとき、脳内の痛みを抑える機能が破綻している場合が多いとされています。慢性痛のメカニズムについては、かなり研究が進んでいます。うつの身体的症状として肩こりや腰痛がありますが、これも脳の機能の低下によるものです。

いわゆる積極的休養-運動が有効なわけですが、問題は運動の質です。品性下劣な動きは、関節の機能を破綻させてしまいます。粗雑な動きは、脳の制御システムを混乱させてしまいます。制御できなくなることで、ますます動きの質が低下するという悪循環になります。

さらに、身体の動きは、思考に強い影響を与えます。混乱した動きが、混乱した思考を生み出します。終わることのない負の連鎖が続くことになります。

この負の連鎖を断ち切る道がふたつあります。ひとつは、機能解剖学を学んで動きを機能的にしていくことです。もうひとつは、すべての動きを格調高いものにしていくことです。そしてそのどちらの場合も、最初の一歩は、手先足先の動きの改善から始まります。

問題は、慢性的な痛みが出ているときの脳のシステムが、この考え方を受け入れてくれない場合が多いという点です。わかる範囲で安易な鎮痛法を選択しやすいため、本質的なアプローチに拒絶することになりがちなのです。

そんなこんなで、私は機能運動と舞をおすすめしております。