脊柱の動き |
昨日の大阪集中講座で、少し解説しました。
参加者が、記事を書いてくれました。
→ 足元と側屈と笑いと。(杉本さま)
→ 安部塾大阪集中講座レポート 2019.08 (村田さま)
魚の動きを観察してみましょう。
水中を泳ぐとき、身体全体を使って尾を左右に動かしているのがわかります。
胴体の筋肉を左右に動かして尾びれを左右にふる=側屈する力で前進しているわけです。
背びれ・尾びれ・胸びれ・腹びれで、進行方向のコントロールをしています。
前後・左右・上下……主前進運動器(胴体)と副前進運動器(背びれ・尾びれ・胸びれ・腹びれ)を使いこなしているのです。
魚の動き |
魚類→両生類→爬虫類という進化の過程で陸上にあがると、ひれは脚に変わります。
前脚・後ろ脚を左右交互に出して進むようになりました。
魚の泳ぎ方とイモリの這い方 |
ここで、見た目の主前進運動器が手足に置き換わります。
胴体が、見た目の副前進運動器として機能するようになりました。
とかげの動き |
前脚と後ろ脚は、一見よく似た動きをしています。
しかし、よく観察してみると、両者は異なった動きをしています。
前脚が地面をつかんで引き寄せ、後ろ脚は地面を押して蹴っています。
前脚は曲げる能力が高く、後ろ脚は伸ばす能力が高いのです。
これは、人間においても同様で、手・腕は曲げる(握る)能力が高く、足・脚は伸ばす能力が高くなっています。
哺乳類では、四肢が著しく大きくなり、四肢を前後に動かして前進運動をするようになりました。
二足歩行になると、脚が前進運動の主役になり、手は前進運動の補助をするようになりました。
人間のあらゆる動きにおいて、進化の過程で獲得した脊柱の動きが鍵となります。
各地の集中講座やオンライン動画で、詳しく解説していきます。