底屈・背屈の軸 |
安部塾では、足首まわしをしません。
リアル参加の方は、僕の足の性能を見て納得されてあります(笑)。
手関節・肩関節・股関節にも言えることですが、単純な円運動動作は使いません。
「『首』と名のつくところはまわさない」という考えです。
安部塾の身体操作の動きは、いわゆる『8の字・∞の字』です。
左右に360度旋回を切り返す技術で、フィギュアエイト・ムーブメントと呼ばれています。
8の字・∞の字 フィギュアエイト・ムーブメント |
直線的な動きや円運動に慣れた人には、少しわかりにくい身体感覚です。
直線運動や円運動時に生じる感覚受容器からのノイズが、滑らかな動きの邪魔をすると考えています。
8の字・∞の字運動時に生じるピュアな信号が、滑らかな動きをつくるという知見です。
スポーツ・武術・舞踊などの達人の動きを解析すると、綺麗な8の字になっているのがわかります。
トップクラスの人たちの動きは、ジャンルを問わずみな美しいものです。
そして、その動きを解析すると、8の字・∞の字運動の組み合わせで動いているのがわかります。
だいぶ前の本ですが、この表紙のイメージがわかりやすいかもしれません。
ピッチングの正体 |
もはや古典ですが、当時はちょっとしたブームとなりました。
これは、足首の動きも同様です。
背屈・底屈 |
内返し・外返し |
合成してみればわかりますが、綺麗な8の字になります。
この理由で、足首のテーピングもフィギュアエイトです。
フィギュアエイト巻サージカルテープ |
で、現実的にどんな運動をするかというと、定番のこれです。
3次元ムーブ |
上肢・下肢のパターン同様に、足首にもパターンがあります。
基本は『米の字・※の字』というやつですね。
米・※をつなげば、8の字・∞の字になります。
直線運動・円運動に慣れ親しんでいる人には、最初のうちは体感が難しいかもしれません。
しばらくの間、ピュアに『米・※』を練習すると、ノイズが減ってわかってきます。
わかってきたら、その動きをつないで『8の字・∞の字』にしていくといいかと思います。
ちなみに、中国拳法の双圏・八方位打法図です。
双圏・八方位打法図 |
米の字と∞の字の合成となっています。
安部塾身体操作技法と中国拳法の親和性の高さがよくわかります(笑)。
直線運動・円運動の感覚のノイズを減らして、ピュアならせんの動きを身につけて欲しい。
僕は、そう願っています。