砂糖が一般に普及する前の時代から使われており、まろやかで優しい甘みと、独特のコク、美しい琥珀色が特徴です。
1. どのように作られるのか?(伝統的な製法)
米飴の甘みは、砂糖(ショ糖)を添加したものではなく、穀物のデンプンが糖化した自然なものです。
- 炊いた米やもち米に、大麦麦芽(または麦芽粉末)とお湯を混ぜ合わせます。
- 麦芽に含まれる糖化酵素(アミラーゼ)の働きによって、米のデンプンが麦芽糖(マルトース)へと分解されます。
- これをじっくりと糖化させた後、布などで絞って液体を抽出し、水分をとろみがつくまで煮詰めることで完成します。
2. 味と性質の特徴
- 優しい甘みとコク: 上白糖のようなガツンとした強い甘さではなく、口当たりがまろやかで、後味がすっきりとした上品な甘みです。
- 豊かな風味: お米の滋味深いコクと、麦芽由来のほのかな香ばしさ(香気)があります。
- 高い保湿性と保水性: 水分を抱え込む力が強いため、お菓子や料理に使うと、時間が経ってもパサつかず、しっとりとした質感を保つことができます。
- 美しいツヤ: 照り焼きや煮物に使うと、みりんや砂糖とは一味違う、深みのあるきれいな「ツヤ(照り)」が出ます。
3. 主な用途
- 和洋菓子: カステラのしっとり感を出したり、タルトや焼き菓子の保水性を高めるために使われます。また、和菓子(千歳飴やみたらしのタレ、餡のツヤ出し)にも欠かせません。
- お料理: 魚や肉の煮付け、照り焼き、タレなどに使うと、コクのある上品な味付けに仕上がります。
- そのまま: 昔ながらの「練り飴」としてそのまま楽しんだり、マクロビオティックや自然派の料理において、砂糖の代わりの甘味料(ヘルシーなシロップ)として重宝されています。
麦芽糖が主成分であるため、体内でゆっくりと吸収される性質があり、血糖値の急激な上昇を抑えたい方や、お腹に優しい甘味料を探している方にも好まれています。