■自因自果
「自分の心が原因となり、その結果が自分自身に返ってくる」という意味で用いられます。
自因: 自分の心、つまり思考、感情、行動などが原因となること
自果:その原因によって生じる結果が、自分自身に帰ってくること
私たちが経験する出来事は、過去の自分の心の状態が作り出したものであるという考え方、そして、現在の心の状態が未来の出来事を作り出すという考え方を表しています。
■「自因自果」が意味すること
責任: 自分の行動や心の状態に対して、自分自身が責任を持つことを示しています。
成長:自分の心の状態を変えることで、より良い未来を創り出すことができるという可能性を示しています。
因果応報:善い行いは良い結果を、悪い行いは悪い結果をもたらすという因果応報の考え方に通じます。
■日常生活への応用
自己認識:自分の心の状態を客観的に見つめ、改善する
行動変容: より良い結果を得るために、行動を変える
心の平穏:過去の出来事に囚われず、未来に向けて生きる
といったことに役立つ考え方です。
■自因自果と他因の関係
自因自果とは、自分の心が原因となって、その結果が自分自身に返ってくるという考え方です。つまり、自分が蒔いた種は、自分が刈り取るということですね。
一方、他因とは、自分以外の要因、つまり周りの環境や他人の行動などが、自分の人生に影響を与えるという考え方です。
一見、対立する概念のように思えますが、「他因」は存在するものの、最終的には「自因」が結果を決定するという考え方が一般的です。
■他因の存在と自因の重要性
他因の存在:確かに、私たちの生活は、家族、友人、社会、自然など、様々な要因によって影響を受けています。これらの要因を無視することはできません。
自因の重要性: しかし、これらの「他因」は、あくまで「縁」であり、最終的に結果を決めるのは、自分の心の状態(自因)だと説きます。
例えば、病気になった場合、原因は遺伝や環境的な要因(他因)にあるかもしれません。しかし、その病気に対して、どのように向き合い、どのように行動するかは、自分自身の心の状態(自因)によって大きく左右されます。
■自因自果の考え方から得られるもの
自己責任の意識:自分の行動や心の状態に対して、責任を持つことができるようになります。
心の成長:自分の心の状態を変えることで、より良い未来を創り出すことができるという可能性に気づきます。
他者への理解:他人の行動も、その人の心の状態が原因であると理解し、寛容な心を持つことができます。
「自因自果」と「他因」は、一見対立する概念のようですが、両者を統合して考えることで、より深い人生の理解へと繋がります。「他因」は確かに存在するが、最終的には「自因」が結果を決定するという考え方を心に留めておくことで、私たちはより主体的に人生を生きることができるでしょう。