「肩甲骨は、肋骨とともに肺を守る盾」と考えられております。
肩甲骨は肺を守る盾 |
肩甲骨が肋骨とともに肺を保護しているというイメージがあれば、動きが変わるかと思います。
肋骨と脊椎の接続 |
各肋骨は椎骨に肋椎関節でつながっています。12関節×左右なので24か所あります。背中が狭くなっている人は、この関節が詰まって動きにくくなっています。また、押し下げによって背中が短く狭くなってしまい、肺よりも下に位置する11・12番肋骨(浮遊肋骨)が圧縮されることにより前に押しだされてしまっています。肋骨が押し出された時点で、姿勢の崩壊とともに体型の崩壊も始まります。
肋骨は後方から前方に傾きながら胸の肋軟骨につながっています。なので「バケツハンドルアクション」という動きをします。この機能により、息を吸うと肋骨は上に・外側に動き、息を吐くと肋骨は下に・内側に動きます。肋骨と肋骨の間にある肋間筋は、呼吸の際に筋肉がする仕事の25%程度活動します。そして、歩くときバネのようにはたらくので、呼吸改善は歩行改善につながることになります。
「楽に呼吸で来ている人は美しい」と、よく言われております。筋感覚が高い人は、呼吸の動きに気づいているものです。もうおわかりだと思いますが、筋感覚が高い人の肩甲骨の動きの美しさは肩甲骨エクササイズや肩甲骨ストレッチングでつくられているのではなく、楽に呼吸をする能力によってつくられているのです。さらに言えば、上肢の動作と呼吸が調和しているということなのです。
姿勢・体型が美しい人の肩甲骨は盾の役割を果しています。
盾 |