しばらくの間、ハタヨガの練習をお休みしておりましたが、本日より練習を再開いたします。
ヨガを学ぶということは、「本来あるべき自分に戻る=心を鎮める」ということです。ヨガの語源となったとされる「ユジュ」は「つなぐ、結びつける、統合する」という意味の語です。なので私は、「失ったバランスを取り戻し再統合する」というような意味で理解しています。人の心は「未来」や「過去」に向いてしまいがちですが、身体は常に「現在」に存在しています。身体を動かすことで、心を「現在」に呼び戻すことができます。心が現在にあれば、未来や過去を思い煩う憂いは消えます。
ハタヨガとは、身体的行法によって「失ったバランスを取り戻し再統合する」さまざまな系統のヨガを包括した言葉です。ゆったりとしたスピードで、呼吸に重点を置きながらアーサナ(体位)を実践するのが一般的です。かなり段階が進むまで呼吸には触れない流派もあります。私は、心の状態よりも身体力学と呼吸を重視しております。
2000年より始まったヨガブームは、昨年までにすっかり下火となっておりました。そこにコロナ禍がきて本来の静けさを取り戻したように感じます。「行き過ぎたビジネス」と「失ったバランスを取り戻し再統合する」ということを両立するのは無理だと思います。現在はオンラインレッスンが盛んになっていますが、それで「本来あるべき自分に戻る=心を鎮める」ことができるかというと、どうなのかなと感じております。数年後、答えは出ているのかもしれません。
美術解剖学と機能解剖学の知識を総動員して、私なりの再解釈を試みていこうと思います。