太極 |
身体操作技法を学ぶ者は、易経を読んだ方がいいと思う。
変易、不易、易簡を知ることで、動作が安定する。
機能解剖学は、不易にあたる。
一定不変の法則があるからだ。
そして、その法則はとても易(やさ)しい。
どんなことでもそうだが、「時」を読めないと行き詰まる。
「兆し」がわからないと、反省すらできない。
うまく動けない人を観察してみると、共通する要素がある。
「いま、それやるタイミング?」というタイミングで、「やりたいことをやる」のだ。
そして、「やるべきこと」はやらない。
変化の流れに逆行しているので、動くことができない(動きの精度が狂いすぎる)。
うまく動けている人は、タイミングが合う。
変化の流れに順応し、動きの精度が高い。
現在の身体操作界では、固有受容器系のネタが盛んだ。
しかし、時と兆しがわかっていない者は、活かすことはできない。
「やるべきこと」をやらずに「やりたいこと」をやろうとするからだ。
どのタイミングで何をやるかが間違っていたら、何の役にも立たないのだ。
いい歌だと思う。
中西圭三さんの歌も素敵。
無限ループで聴くといいかもしれない。
タイミングを外している本人は、外していることがわからない。
というより、生まれてからただの一度もタイミングが合ったことがないのだ。
いつも外れているので、タイミングが合うということがどういうことなのかがわからない。
だから、易経の価値もわからない。
変化には、一定不変の法則がある。
何ひとつ隠されてはいない。
素直に法則を学ぶ者は、時と兆しを知ることができる。
姿勢と身体の動きが美しくなっていく。
変化についていけない理由のほとんどはエゴイズム。
動きたいように動こうとして破綻する。
肥大した自意識は厄介。
現実から乖離(かいり)しているのだから動けるはずがない。
変化についていける人は、先を読んで自分の身体を流れに載せる。
刻々と変化する流れの中の一定不変の法則を読みとり、シンプルに自分を合わせる。
基本は『捨己(しゃき)』なのだ。
結果が出せる人は総じて、捨己の人である。
7日までユニットバス工事のため、新宮校がお休みしている。
これは陰。
薬院校閉校後、これまでの期間、活動をセーブしている。
これも陰。
陰は悪いものではない。
オンライン講座で、これから少しずつ解説していこうと思う。