僕のクラスでは、延々と片足立ちをやります。
安定した動作は、関節を締めることで可能になるからです。
筋肉全体を一定の収縮状態に保っておいて、筋肉の伸張で傾きを修正する練習です。
片足立ちでフラつかないためには「軸足に力を入れる」のがコツです。
バランスの制御を、脳ではなく筋肉そのものにやらせる感じですね。
見た目に美しい動きになります。
理屈はこうです。
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筋緊張(筋トーヌス)より
筋緊張(きんきんちょう、英:muscle tonus,myotone,myotonia)は、筋の伸張に対する受動的抵抗、または筋に備わっている張力である。 筋緊張は生体の姿勢保持機構や体温調節機構に関与しており、特に姿勢保持機構は、運動あるいは姿勢保持の際に活動する骨格筋の準備状態に重要な意味を持つとされる。トーヌスともいう。
ヒトが重力に対抗して活動する為には、目的活動に合わせて筋緊張を刻々と変化させる必要がある。このような抗重力的活動能力としての筋緊張を姿勢緊張(postural tone)という。正常な姿勢緊張は、抗重力的に姿勢を維持するのに必要な筋肉を組み合わせて、かつある程度の姿勢緊張を持ち、さらに変化できる筋緊張の幅を持っている。これによって身体の安定性と可動性が保障されている。 よって、正常な姿勢・運動には正常な姿勢緊張が背景となっている。つまり異常な姿勢緊張からは正常な姿勢・運動は得られない。神経系の障害や骨格アライメント異常によって出現する異常な過緊張や低緊張は、姿勢緊張の調整能力を失っている状態である。
姿勢反射とは、正常な姿勢保持や運動に必要となる正常な全身の筋緊張の反射性調節のことを表す。これは姿勢調節や姿勢制御に関与しており、正常な姿勢の保持・回復の制御機能を担っている。また、姿勢反射は環境に対する適応反応のひとつとして、姿勢制御機構に含まれている。また、姿勢調節の作用は主に脳幹にある姿勢反射中枢で行われ、脊髄反射も姿勢維持に関与している。姿勢反射のなかで最も高度に姿勢制御に関与しているのは、立ち直り反射、平衡反応、保護伸展反応である。これらが統合されてバランス機能である「身体重心をその支持基底面内に維持したり、取り戻したりする能力」を担っている。
引用ココマデ
動きや姿勢を美しく改善するためには、ある程度筋肉を収縮させた準備状態=筋トーヌスが大切です。
姿勢筋筋緊張は、橋網様体脊髄路・中脳(網様体)の影響が大きい無意識的な回路です。
姿勢を良くするには筋トーヌスをアゲて姿勢反応をよくし、橋網様体を多用します。
それらが動きの中で無意識に働くように体全体を協調させる練習をする必要があります。
感覚的には、『リキまずに姿勢を保っている感じ』「リキまずに動いている感じ』ですね。
無駄な力を抜くと、姿勢や動きが美しくなるのです。
腰痛や肩こりの多くが原因不明なのは、筋緊張が感情からきているからです。
物理的刺激によって筋緊張をゆるめたところで、感情が解放できなければ元の木阿弥です。
姿勢や動きを美しく改善しようとすると、自分の感情と向き合わねばならなくなります。
感情の状態は、筋肉に忠実に投影されているからです。
物理的刺激のみで筋肉をゆるめることを繰り返していると具合が悪くなります。
治療中毒=治療(セラピー)依存状態に陥ってしまうのです。
治療師サイドから見れば商売繁盛で喜ばしいことかもしれませんが、クライアントサイドは惨めなだけです。
癒しが必要な人生って悲惨ですよね。
日々、姿勢や動きを美しく改善するための練習を重ねましょう。
姿勢や動きの美化とともに、あらゆる面でリアルが充実してきますよ。