2017年6月28日水曜日

頭の中を空っぽにしてから、相手の話を聴く。

釈宗演 禅師


こんなお話があります。


昔、鎌倉の円覚寺に釈宗演(しゃくそうえん)という禅師がいました。

アメリカでも、英語で禅のお話をされてありました。



ある時、釈宗演のもとにアメリカの宗教学者が訪ねてきます。


「禅とは何かを教えてください」


釈宗演が禅について語ると、学者ははことごとく反論してきます。


「それは違うと思います」

「私の解釈とは違います」


すぐに「But」を挟み、反論を試みるのです。


釈宗演は、

「少し休みましょう。お茶でもいかがですか?」


と言って、湯のみにお茶を注ぎ始めました。

学者は湯呑みにお茶を注ぐ釈宗演を見ていました。


ところが、釈宗演は、湯のみからお茶が溢(あふ)れても、その手を止めようとしません。


「お茶がこぼれていますよ。もうこれ以上は入りませんよ」


学者に対し、釈宗演は言ったそうです。


「これはあなたの心と同じです。

 私が何か言おうとしても、あなたの心は先入観でいっぱいになっていて、私の話しを聞く耳を持てません。

 禅について知りたければ、頭の中をいちど空っぽにして、無心で私の話を聞いてください」

そう、学者を諭したそうです。



お話ここまで。


現在進行形でうまくいっていない人には、他人の話を聴けないという特徴があります。

「でも」

「だって」

相手の話を理解しようとせず、自分の考えを語りたがります。

うまくいっているならともかく、うまくいっていないにも関わらずです。

一方、うまくいっている人は、相手の話を理解しようとします。


ごく当たり前のことですが、新しいことを学ぶときは、心を空っぽにする必要があります。

そうしてはじめて、自分の考え方や感じ方の問題に気がつくことができます。


人間関係がうまくいかない理由の多くは、自分自身の認知の歪みにあります。

歪んだ認知~ねじ曲がった考え方や感じ方を修正する必要があります。

自分の考えをわかってもらうことより、認知の歪みの修正を優先したいものです。

修正できただけ、人生の質(クオリティ)が良くなります。