2014年4月25日金曜日

からっぽな気持ちにならないと、何を話されてもこぼれおちてしまうだけ。

こんな禅話がある。


その昔、とある僧侶が旅をしていた。

その旅の途中、優れた禅僧が住んでいるとの噂を聞いた。

「ほう、どれほど優れた禅僧か、腕試しに見てやろう」

そう考えた僧侶は、その禅僧を訪ねた。

禅僧は、笑顔で旅の僧侶を迎え入れた。

そして、湯呑みにお茶を注いでくれた。

禅僧は、湯呑みからお茶があふれてこぼれ落ちても注ぐのをやめなかった。

旅の僧侶は言った。

「あの・・・・・・お茶があふれてますが・・・・・・」

お茶を注ぎ続ける禅僧は一喝して言った。

「その通り!」


からっぽの湯呑みには、お茶が注げる。

だが、湯呑みに何か入っていたらお茶を注いでも溢れてしまうだけ。

旅の僧侶は自らの知識と経験の自信に満ち溢れていた。


「その過剰な自信を一旦手放して、からっぽな気持ちにならないと、

 私が何か話しても、こぼれ落ちてしまうだけだよ」

そう、禅僧は、湯呑みとお茶で表現した。




とても大切なことだと思う。